吉川洋之の企業成長サポートブログ

吉川洋之の企業成長サポートブログ

IR支援会社の運営およびエグゼクティブ・コーチとして活動する吉川洋之の公式ブログです。

先月、弊社は創業14年を迎えました。

この14年間で、たくさんのお客さまの会社が

大きく変わっていく姿を間近で見てきました。

創業当初からお付き合いしているお客さまが今も多くいらっしゃることに、

本当に感謝しています。

会社の規模や事業内容が変わるのはもちろんのこと、

日々やり取りをするお客さまの顔ぶれも大きく変わってきました。
お付き合いを始めた頃に役員だった方が代表になられたり、

課長だった方が役員として活躍されていたり。

中には、社長以外のメンバーがお付き合いを始めた頃から

全て変わってしまった会社もあります。

こうした変化の中でもお付き合いが続き、その成長や進化に寄り添えたことは、

私にとって大きな喜びです。

サービスの提供としてはIRが中心ですが、

実際のミーティングではIRに留まらないテーマについて話し合うことがほとんどです。

M&A、IR人材の育成、中期経営計画やESGレポートの作成、

経営企画部門の立ち上げ支援など、

会社の次の成長を支える重要なテーマに取り組んできました。

お客さまがこうして変化し続けている姿に刺激を受け、

弊社自身も柔軟に変化を続けてきました。

その変化があったからこそ、ここまで続けてこられたのだと実感しています。

会社でも人でも年を重ねると、

どうしても変化することが難しく感じられることがあります。

でも、変化の中にこそ成長の種があります。

これからも柔軟に、そして積極的に変化を楽しみながら、

お客さまと共に歩んでいきたいと思います。

 

 

      ※株式会社ジーキューブのHPはこちらです。

      

      ※IR無料セミナーも随時実施しております。
          ぜひご参加ください。
       

   

 

先日、お客さまと話をしていた時のことです。

その会社は業績も好調で、M&Aなどによりグループ会社が増加し、

「社内でさまざまな課題が浮き彫りになってきている」というお話がありました。

そこで私は

「そろそろ経営企画部門を作ることを考えていないのですか?」と問いかけてみました。

すると、「社内でもそういう意見が出てきているんだよね」という反応が。

私は迷わず、「ぜひ早く作るべきです!」と提案しました。

 

経営企画部門の役割は会社によってさまざま
 経営企画部門と一口に言っても、その役割は会社によって異なります。

 予算作成や進捗管理、中期経営計画(中計)の策定を主な役割とする会社もあれば、

 「経営企画部門は不要だ」と考える企業も少なくありません。

  では、なぜ私は経営企画部門の設置が重要だと考えるのでしょうか?
  その理由は、私が思い描く経営企画部門のイメージにあります。

  それは、いわば 「経営の特命係」 です。ちなみに、名称は何であっても構いません。

  重要なのは、その本質的な役割です。

 

経営企画部門が担うべき役割とは?
 私の考える経営企画部門の大まかな役割は以下の通りです。

 1.全社を俯瞰し、課題を抽出する
   どの会社でも現場には、さらなる成長につながる改善アイデアが眠っています。

   これらを「見える化」し、経営課題として取り組み、実現へと導きます。

 2.会社の成長に直結する取り組みを推進する
   例えば、M&Aの推進や統合プロセスのサポート。

   また、IR部門や広報部門を兼務し、社外とのコミュニケーションを通じて

   経営に外部の視点を取り入れます。そして、それをさらにブラッシュアップして

   発信していく役割も担うべきです。

 3.会社をサステナブルに成長させるための基盤づくり
   この部門は、成長企業が次のステージへ進むために不可欠な存在です。

   経営陣の右腕となり、戦略的に課題を解決し、

   長期的な視点で会社を支える役割を果たします。

 

経営企画部門の価値は人材育成にも通じる
 さらに、経営企画部門の業務は非常に多岐にわたり、難解な課題を扱うこともあります。

 そのため、そこで働くメンバーには高度なコミュニケーション能力や

 柔軟に変化へ対応する力が求められます。

 つまり、経営企画部門は 「会社を成長させる役割」 であると同時に、

 「次世代のリーダーを育成する場」 としても機能します。

 この点でも、設置のメリットは計り知れません。

 

まとめると、経営企画部門は成長企業の未来を切り開く鍵なのです。

成長を続ける企業が、さらにサステナブルな発展を目指すためには、

経営企画部門の設置が不可欠です。それは、単に業務を遂行する部門ではなく、

経営の特命係として、会社の成長に直結する活動を担う存在だからなのです。

 

  

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今朝放送されたモーニングサテライトで、

日本ペイントホールディングス(4612)の若月社長が登場し、

同社の経営ミッションである「株主価値最大化(MSV)」について

語られていました。

私がこれまで企業価値向上やIR支援に取り組む中で感じてきた

「企業はどのように株主に報いるべきか」という問いに対し、

MSVは非常に明確かつ実践的な答えを示していると感じております。

 

簡単に幾つかのポイントに分けて紹介いたします。

 

1.MSVとは何か?
 日本ペイントホールディングスのHPによると、

 MSV(株主価値最大化)とは、以下のような考え方に基づいています。

 「顧客・取引先・従業員・社会など、

  全てのステークホルダーへの責務を⼗分に果たした上で、

  残存する価値を最大化し、株主に報いることで、

  EPSの最大化とPERの最大化の双方を追求する」

 つまり、企業はステークホルダーとの調和を図りながら、

 最終的には株主価値の向上を目指すべきだとしています。

 そしてその核となるフレームワークが

 「EPS(1株当たり利益)」と「PER(株価収益率)」の最大化です。

 

2.EPSとPERを最大化するためのシンプルなフレームワーク
 EPSとPERという2つの軸は、企業価値向上において

 非常にシンプルで分かりやすい指標です。同社のHPでは、

 これらを実現するための具体的なステップが図示されています。

 

 この図を初めて見たとき、

 私は支援先の企業にも当てはめることができると感じ、

 実際に課題の洗い出しなどに役立ててきました。

 例えば、以下のような問いを設定することで、

 次に進むべき具体的なアクションが見えてきます。


  ☑EPS向上に向けた具体的な施策は十分に考慮され、

   効果的に実行されているかを評価する。


  ☑自社のPERが、現在の市場環境や

   将来計画と整合しているかを分析する。


  ☑ステークホルダーへの責務を果たす取り組みが、

   企業価値向上のどう結びついているかを確認する。


 これらの問いに対して深く掘り下げることで、

 自社の現状を客観的に見つめ、

 具体的な改善策を見出すことが可能になります。

 

3.MSVを活用した企業価値向上の実践例と自社に取り入れる意義
 さらに、このプロセスをIR担当者が社内で共有し、

 経営層との議論を重ねることで、

 企業価値向上への取り組みはより実効性のあるものとなります。

 

 実際に、私が支援している企業の中にも、

 MSVのフレームワークを参考に

 自社の企業価値向上に向けた施策を実行し、

 成果を上げている例があります。

 

 また、MSVを自社に取り入れる意義ですが、
 企業価値向上にはさまざまなアプローチがあります。

 万能な解決策はありませんが、MSVはその基本的な方向性をシンプルに示し、

 非常に分かりやすく、現場にも落とし込みやすい

 優れたフレームワークの一つとして非常に有用です。

 

このブログを読んでいただいたIR担当者の皆さまも、

ぜひ自社にMSVの考え方を当てはめてみてはいかがでしょうか。

 

このフレームワークを活用することで、

次に取るべきアクションが明確になり、

さらなる成長への道筋を見出せるはずです。