新型コロナウイルスの感染拡大が止まりませんね。
特に東京では感染が日増しに増えており、
なかなか収束に向けての光が見えてこないのが辛いところです。
さて、3月決算が圧倒的に多い上場会社では、
これから5月にかけて決算発表および決算説明会が開催されます。
ただ、昨今の状況から日本証券アナリスト協会も4月末までの決算説明会の開催を中止するなど、
上場会社のIRにも大きな影響が出ています。
ところで先日あるIR担当者の方から
「決算説明会を開催できない場合、どうするのが良いか?」というご相談を受けました。
その会社は5月中旬に決算説明会の予定をしているのですが、
「今のところ開催は厳しそうなので、決算説明会は中止、
説明会資料をHPに掲載しようと考えている」とのことでした。
他のIR支援会社に聞いても
「大きな会社はWEBで決算説明会をLiveで実施しているが、
小さい会社は決算説明会を中止し、説明会資料をHPに掲載して終わり。」と言われたそうです。
私は「理想的なのはWEBで決算説明会をLiveで実施すること」と答えましたが、
ただ5月中旬は大手の会社の決算説明会も行われ、
※ 今年はそもそも決算発表自体できるのか?という問題があるのですが。。。
その場合、この会社
(東証1部上場。時価総額は500億円未満。
前回の決算説明会ではファンドマネージャーやアナリスト合わせて30名ほどが参加。)
くらいのサイズだと、
ファンドマネージャーやアナリストはどうしても大手の会社の方の決算説明会を優先せざる負えず、
なかなかこのサイズの会社の決算説明会には参加し難いのが実情です。
そうすると「WEBで決算説明会をLiveで実施」というのは、今回の日程では得策ではありません。
もちろん「日程をずらして実施」という方法もありますが、
そもそも「WEBで双方向でLive」となると、まだまだ抵抗のある会社も少なくありません。
ではどうすることがベターなのか?
私は「社長が決算説明している様子を撮影、これを配信するべき」とお話させて頂きました。
※ アナリストでも無観客の撮影を行っているようですが、
私は撮影の場所はどこでも良いと思っています。
社内での撮影というのも良いのではないでしょうか。
非常に厳しい状況で、先行きも見通せない今だからこそ
株主や投資家は経営者の言葉そして様子を知りたいはずです。
経営者が元気な姿で決算および今後について、
しっかり自身の言葉で株主・投資家に語りかけることで、
その会社に対する株主・投資家の印象は、
ただ説明会資料がHPにアップされている状態とでは雲泥の差となるはずです。
また、この動画配信する効果はIR・SRだけにはとどまりません。
株主・投資家と同様に社員や社員の家族・取引先など他のステークホルダーも
皆現在の状況や今後に向けて不安を抱いているはずです。
そのような時に経営者が決算に加え、現況や今後に向けて自身の言葉でメッセージを発信する。
その姿を見ることで安心するステークホルダーも多いのではないでしょうか。
もちろん新型コロナウイルスの感染拡大が収束、
決算説明会が実施できる(その場合も動画配信しますが)ことがベストですが、
そうでない場合、このような形がベストだと思います。
※ これはあくまで株式市場において「小型株」と呼ばれる会社についての話です。