大河ドラマ「光る君へ」がもうすぐ始まるということで、何回かに渡って予習・復習に最適な本感想を述べていくシリーズ、二回目。

今回のテーマは「源氏物語に親しむ」。

源氏物語について履修できる書籍を9冊セレクトしました。

 

今回も、対象・レベル(入門・初級・中級・上級の4段階)指標をつけてみました。

かなり前に読んだ本も含まれているので、記憶違いがあったらすみません。

 

光源氏ものがたり 上・下/田辺聖子

 

対象:中高生〜

レベル:初級〜

 

田辺聖子さんがやさしい現代語でものがたる源氏物語。

平易な文体かつ適宜解説入りなのでとても読みやすいです。

上下巻にまとまっていてとっつきやすいです。

 

 

 

大掴源氏物語 まろ、ん?/小泉吉宏

 

対象:中高生〜

レベル:入門〜中級

 

源氏が栗になっている四コマ漫画です。

一冊で源氏物語のあらすじをサクッと履修することができます。

古典勉強中の学生さんにもおすすめです。

 

 

 

源氏物語 時の姫君 いつか、めぐりあうまで/越水利江子

 

対象:小学生〜中学生

レベル:入門

 

女子小学生が源氏物語に初めて触れるならこれがおすすめです。

割とどぎつい内容を含む原作ですが、素敵なメッセージ性を帯びた美しい物語に翻案されています。

主人公は若紫で、源氏物語の序盤のお話のあらすじをマイルドに学ぶことができます。

現代の女の子からすると理解に苦しむような場面はオリジナルキャラクターがいい感じにツッコミを入れてくれるので、あまりストレスを感じずにストーリーを楽しむことができます。

表紙&挿絵イラストが非常に美麗で、大人が見てもうっとりします。

かなりアレンジされているため、原作の源氏物語についてしっかり知りたい人は読了後に別の本で学びを深める必要がありますが、普通に読み物として楽しめます。

 

 

すぐわかる源氏物語の絵画

 

対象:高校生〜

レベル:初級〜

 

源氏物語のストーリーを題材にし、後世に描かれた傑作絵画作品を鑑賞する本。

カラーで美麗絵画が掲載されており、眺めるだけでも楽しめます。

帖ごとにあらすじが端的かつわかりやすくまとめられているので、ストーリー展開の把握にも最適の一冊です。

特に博物館巡りや絵画鑑賞が好きな方におすすめです。

 

 

 

源氏物語 巻一〜十/瀬戸内寂聴

 

対象:高校生〜

レベル:初・中級〜

 

源氏物語をしっかり読みたい人におすすめです。

十巻編成なのである程度関心のある人向けにはなりますが、平易かつ美しい文章で読みやすいです。

特に和歌部分の翻訳が非常に美しく、雰囲気があって味わい深かったです。

 

 

源氏物語/与謝野晶子

 

対象:高校生〜

レベル:上級

 

活字慣れした人向けですが、こちらもしっかりした翻訳本。

近代の文豪や純文学が好きな人におすすめです。

著作権が切れているため、さまざまな媒体で読むことができます。

リンク先は青空文庫です。

 

 

源氏物語ー語りのからくりー/鷲山茂雄

 

対象:中高生〜

レベル:初級〜

 

「語り手」「語り」に注目して源氏物語を考察する本。

(日本に限らず)文学や物語といったものに興味のあるけれども、源氏物語は一度も読んだことがないという人はこの本が非常におすすめです。

もちろん既に源氏物語に親しんでいる人も楽しめる一冊です。

 

 

 

源氏物語ー千年の謎ー1・2/高山由紀子

 

対象:高校生〜

レベル:初級〜

 

十年以上前の映画の原作小説で、源氏物語と紫式部の時代を題材にしたおもしろ平安時代ファンタジーです。

翻訳本ではありません。

陰陽師系のお話が好きな人におすすめです。

 

 

美しくもしたたかな女たちの源氏物語/桐生操

 

対象:大人

レベル:初級〜中級

 

登場する女性キャラクターに着目して(若干辛口で)あれこれ解説する本。

好き嫌いは分かれるかもしれませんが、普通に面白かったのでおすすめです。

源氏物語のキャラクター解釈は人それぞれあると思いますが、他人の解釈を知ることが面白いと思えるタイプなら楽しめます。

また、別のジャンルでもこういうノリの本が好きな人なら、源氏物語を読んだことがなくても大丈夫だと思います。