涙の異動 | やまとうた響く

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日々の出来事や想いを綴っています。エッセイ風に書けたら素敵なんだけれど。

先日楽しい職場のイベント、ビアガーデンを開催した日は突然の人事異動が出た日でもあった。と言っても正式な発表ではなくて、本人だけに事務所に呼んて異動を伝える。まだ言わない様に、と釘を刺されるにも関わらず結構すぐに広まる。


今年は例年より早くて、例年ならそろそろだけど今年はどうなるんだろう、と噂でもちきりになるのに、今年は随分早くて誰もそんな話題さえない抜き打ちのような発表だった。


その日来ている職員達の異動は私も知っていた。一人は同じ二階だけれど、グループの異動。後は出世による異動で、一人は主任に、もう一人は係長から課長に、と言う明るい異動だったのだけれど、夕方衝撃の異動を知った。


先日記事に書いたばかりの、ラッキーパーソンの思いがけない異動だった。ラッキーパーソンはこの3月に子供三人を連れて離婚を決めたばかりで仕事もしっかりやっていく、と言う気持ちを新たに頑張ろうとしていた矢先なのに。


夜勤で来たラッキーパーソンもあまりの衝撃に、やっていける気がしない、と思わず涙を流した。さっきまでの楽しいビアガーデンの気分は一挙に凍りつく。 


彼女の異動は、全く違う棟にある部署で、キッズの施設になる。知的障害と言うより発達障害の学校に通うのが難しい子供が通いでやって来る部署になる。


施設としては、離婚する彼女に夜勤のない部署を、という配慮もあったと思うけれど、本人にはショックだったのだ。泣いている彼女を見て、どうしてこんないい子が辛い目にばかり合うのだろう、とこの世の理不尽を思った。


離婚だけでも環境が激変し、さらに職場までがまるで違う知らない人ばかりの所に異動になるなんて。

さらに彼女が辛がったのは、その部署の評判が著しくよくないことだった。部署と言うか上司が良くない、という噂の所だ。今までも何人も辞めている。それと、意外だったのが、彼女は自分は三人子供がいるけれど、子供はとっても苦手なんです、と言う思いがけない発言(・o・;) 絶対子供好きだと思っていた(・o・;) 。


うちの職場は規模が大きいので、知的障害者の施設ひとつとっても、今私がいる所の他に通所施設や、仕事ができる人と一緒に働く部署、そして彼女の異動になった子供の通所施設もあれば、特別養護老人ホーム、ディサービス、もあり必ずしも行きたい所に行けるわけではない。
自分の意に沿わない部署になり、辞めた職員も結構いる。

彼女も、やっていける気がしない、と嘆く。辞めようか、と言う言葉もでる。離婚したばかりだと言うのに。こんなひどい話って、と胸が苦しくなる。


でも私は今回は離婚もして子供も三人育てなければいけないから、と言う理由とは別に、彼女には逃げずに頑張って欲しい、と言う思いが湧いてきた。


なぜなら私は落ち着いて考えてみて、キッズの部署は彼女にとても向いている、と思えたからだ。彼女は子供は苦手と言ったけれど、子供からは絶対に好かれて慕われると思う。泊まりもないし、彼女には適任な部署と思える。私のいる所からいなくなるのは寂しいけれど。


それにまだそこで何も闘っていない。私は苦しいことからは逃げれる時には逃げればいい、と記事にも書いているしほんとにそう思っているけれど、闘う前から逃げることには賛成できない。辛いか辛くないかも実際にはまだわからないのだから。


良くない上司かいる、と言う噂もあくまで噂で、本当に行って見なければ実際にはわからないことだ。それにその上司だって異動しているかもしれない。自分で確かめることなく辞めるのはもったいない。辞める人も多いと言うのは単に辞めた人の問題で、その人に問題があったのかもしれない。人は自分よりも上司など人のせいにすることはよくある。


子供が苦手でも、自分の子育てに役立つことも多いかもしれない。何でもやってみなければわからないし、やってみた上でやはり無理ならその時に辞めればいい。


私はなんとなくこの異動は彼女の追い風の様な気がしてきている。離婚して頑張る彼女に、今の職場は多くが同年代で幸せな家庭生活をしている人達で、その話題の中に身を置いて、離婚したんだ、と興味の的になったり軽んじて扱われたりするより、まるで知らない人の所でスタートしてみるのは悪くないと思う。


その日に読んだアンジュさんの記事からも、きっと追い風だ、と私は思った。アンジュさんの記事のなかの一節だけれど。




彼女への応援メッセージそのものだ。偶然ではないと思う。物事に偶然はないと信じている。たまたま異動の発表の日に、その日のアンジュさんの記事にあったメッセージ!


私は大好きな私のラッキーパーソンである彼女には絶対に幸せになって欲しい。だからここは案ずるより産むが易し、と言うように、まずはやってみてはどうだろう。月曜日に会ったらアンジュさんの記事のメッセージ、彼女に伝えたいと思う。きっとあなたは幸せにならなきゃいけない人だから!!あなたは私のラッキーパーソンで私はあなたの応援団だと言うことを忘れないで欲しいな。