花を贈る | やまとうた響く

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日々の出来事や想いを綴っています。エッセイ風に書けたら素敵なんだけれど。

19日は朝から雨だったけれど午後からは青空が見えた。そんな日、やまとの小学校の卒業式だった。

自分から一切動くことができず人工呼吸器を装着しストレッチャーというやまとが、長女と一緒に6年前に小学校の普通学級に入学した時は不安だらけだった。

無理なんじゃないか、と思ったけれど長女達はやり遂げた。

うたの出産もあり、毎日毎日小学校に付き添うことはもう無理だろう、と何度も思った。もちろん私達や、長女の姑さんを始めたくさんの人に助けてもらいながら。

何度かこんなに無理をしてまでみんなと同じにすることが果たしてほんとにやまとのためなのか、ぎりぎりの綱渡りのような暮らしの中で、うたにもたくさんの我慢をさせて。

長女達との考えの違いもあって、言い争うこともあったけれど、長女達の考えはいつも同じだった。いくら障害があっても普通に学校に行くのは当たり前のことだし、やまとを片隅に追いやりたくない、と自分達がどんなに疲労困憊しても、その考えを変えることはなかった。

ひと言で書き尽くせない沢山の問題をひとつひとつ乗り越えて。

先生方やお友達に助けられて、と言うことは言うまでもない。

長女達が歩んだ6年間が、本当に正しかったのかわからないし、これから中学生になる前途多難な生活を思えば、もう限界じゃないのか、とも思うけれど、それでも今はひとまずそんな思いは飲み込んで心から長女一家に敬意を表したいし、おめでとう、と祝福をしたい。

その気持ちを込めて、何をお祝いしよう、そう思ったけれど、ささやかな、本当にささやかな花を贈った。花を贈りたかった。

そういえば以前、絵本講師のいるところさんに紹介された、おはなをあげる、と言う絵本を記事にも書いたことがあった。



あれこれ思うことはあるけれど、無心になって、おはなをあげる!そんな気持ちで卒業のお祝いに花を贈った。いろいろ長女とのわだかまりもあったけれど、長女も心から喜んでくれた。

やまとの、そしてあの一家の前途に幸あるように。6年間お疲れ様。卒業おめでとう!