【タイムリミットは12歳!?】~子供の運動能力~ バスケット編 | 石川貴之/ゼロ・グラヴィティ理論 --- 爆発的にパフォーマンスを発揮する"7つ"の新法則

石川貴之/ゼロ・グラヴィティ理論 --- 爆発的にパフォーマンスを発揮する"7つ"の新法則

▼待望の著書 #ゼロ・グラヴィティ理論 が4月刊行▼過度なウエイトトレ不要の世界を目指し"7つ"の新法則を提供中。ストレッチ,トレーニング,スポーツ動作の指導が得意▼2019年北海道〜沖縄の全国で受講者数229人/3月現在▼株式会社カラダラボ代表取締役

【子供の運動能力は何歳までに決まる】

運動選手としての能力の50%近くが
小学校(12歳)までに決まってくる
と言われている。

子どもたちが持っている
可能性(素質)をそれまでの時期に
引き出せるのかは、
指導者次第と言っても過言ではない。


バスケットボールにおいても、
発達段階に適した効果的な指導、
小・中・高とつながる
一貫制のある指導という観点から
指導しなければならない。


【発育発達段階に応じた指導 】

~11歳以下~
脳・神経系に刺激を入れる為に
いろいろな動作に挑戦し、
スマートな身のこなしを獲得する

~12歳~14歳~
呼吸・循環系を鍛える為に
軽い負荷で持続的な運動をし、
スマートな動作を継続させる
能力を身にく

~15~18歳~
筋・骨格系を鍛えるために
負荷を増やしスマートな
動作を継続させることで
力強さを身につく

~19歳以上~
18歳までに各機能を発達させ、
さらに試合の駆け引きを身につけ
最大の能力を発揮できるようにする 


上記4項目を
基準として考えると小学生のうちに、
脳・神経系トレーニング
優先して鍛えなくてはいけないのだ!

とくに、
5歳~8歳9歳~12歳
ごろまでがそれに当たる。

5~8歳のころは、
神経系の発達が著しい年代で、
さまざまな神経回路が形成されていく。

発達する神経回路に
さまざまな刺激を与え、
その回路を張り巡らせるためには、
いろいろな遊びや
多種多様な動きを経験させ、
バスケットが好きという状態で、
“次のステージ”
へと送り出す必要がある。

また

9~12歳になると、
神経系の発達がほぼ完成に近づき、
形態的にもやや安定した時期に入る。

一生に一度だけ訪れる
「即座の習得」
を備えた特異な時期とも言われている。

動作習得に、
もっとも適したこの時期に、
必要な要素を
習慣づけておくことが大切である。

即座に習得=あらゆる物事を短時間で覚えること

クリエイティブな選手=最も適切なプレーができる選手



【バスケットボール選手としての理想像】

理想的な、
バスケットボール選手がいるとすれば、

①身長が高く、手足が長い
②鋭く高い跳躍力、ダッシュ力がある
③接触を苦にしない強い筋力がある
④連続したアップダウンの運動に耐える持久力がある
⑤対人感覚に優れている
⑥ボディーコントロール、ボディバランスが巧みである
⑦自由自在にボールをコントロールできる
⑧視覚能力に優れている
⑨状況に応じた適切な判断力がある
⑩ルール及び戦術に精通している
⑪ 熱い闘志と冷静な自制心がある


を持つ選手ということになるであろう。

上記11の要素すべてを、
指導者によって高めることが可能だろうか。

①は、
遺伝的な影響が極めて高いと言われてる。

②~⑤
筋力・パワー・持久力の養成に、
多くの時間を費やすことは
良策ではないと考えられる。

つまり、

小学生までに指導すべきことは、
⑥~⑨の調整力を高めるということになる。

例えば、
小学校の時に覚えた、
自転車乗りや水泳を忘れないように
一度出来上がった神経系の回路は、
なかなか消えない。

また、
小学生が1週間で覚える
といわれる1輪車乗りは、
成人では2ヶ月かかる。

一方、
100メートル走や
1、500メートル走の記録が、
20歳から30歳をピークとして
低下していくように、
筋系、呼吸・循環系の
体力は簡単に消失する。

だからこそ、
小学生の内に
神経系トレーニング効果の
期待値が最も高い時期であるといえる。


【バスケの動きに結びつく身体の使い方】

競技スキルを向上させるのはもちろんだが、
まずは正しい身体の使い方を
獲得する事が必須である。

今回は、
正しい動きを獲得する事で、
運動パフォーマンス向上や
怪我の防止に繋げるために
下記の項目を意識して
トレーニングをして欲しい。

そのトレーニングというのが、
ゼロ・グラヴィティ理論に基づいた
7つの法則である。

①柔軟性の獲得
②正しい姿勢の獲得
③PNF的対角螺旋運動の獲得
④筋連鎖運動の獲得
⑤正しい重心移動の獲得
⑥胸椎と肩甲骨の連動性の獲得
⑦四足歩行の獲得


この7つの法則に
基づいたトレーニングをする事で、

①怪我の防止に繋がる
②姿勢が高くなる
③情報の伝達スピードが上がり、
 運動パフォーマンス向上に繋がる
④曲線的な動きができる
⑤膝に負担なく重心移動ができる
⑥体幹部分が捩れ易くなる
⑦切り替えし動作がしやすくなる

このトレーニングを継続し実践練習を行うと

①疲れにくくなった
②シュートが安定してきた
③ジャンプ力が上がった
④動きにキレが出てきた
⑤ディフェンスのサイドステップがしやすくなった
⑥ターンがしやすくなった
⑦ドリブルの切り替えしのスピードが上がった


といった効果が現れてくる。


発育発達に沿って。
競技にマッチングした
トレーニングをする事を
まずは優先しないといけないのである。

その初期段階が、
小学生期に当たるのでその時期に
神経系トレーニングを取り入れ、
将来有望なバスケットボールプレイヤーとなる
人材育成に繋がるのではないかと信じている。