ふるさとりの寝不足ブログ~別館~ -38ページ目

ふるさとりの寝不足ブログ~別館~

ふるさとりの寝不足ブログの別館です。
http://hattuto39.at.webry.info/
ここでは漫画・本・映画について詳しくレビューしていきたいと思っています。

妖怪の山の麓の川の近くで人間たちが忙しなく屋台や矢倉を立てている
今日は河童達に川の安全を祈願する河童祭りだ
僕はその様子が見れる山の上の谷から河童と一緒の歩きながら祭りの説明を聞いている
「だから今日は胡瓜が沢山もらえる日なんだよ」
と一匹の河童が僕に話してくる
河童の名は河村にこと 河童と言う種族はメカニック系が多く、人々が思いつかない物を作るのが多い
鴉天狗が持っていた風景を紙に移す機会、写真機(一部の妖怪はカメラと言っている)を作り出したのも河童たちだ
「ふーん、じゃあ何かお返しとかするの?」と僕が聞くと河童少し考える仕草をする
「溺れている子を助けたり、機械を作ったりかな?」
「なるほど」
ふと時間を確認する。太陽は真上にある。つまりお昼時だ
「あっ、そろそろ昼だから一旦家に帰るね」と僕はそう言い、にことと別れる

「ただいま~」と言うが家には誰もいない
きっと椛は入れ違いで午後の警備に出掛けたんだろうと理解する
ふと周りを見渡すと台所にある竈の上に風呂敷があった。それの風呂敷を解くとおにぎりと木製の弁当箱が出てきた。蓋を開け、箸を取り出す
「いただきます」と言い弁当を食べる
今日のお昼は梅干の入ったおにぎり、茄子、大根、胡瓜の漬物 そして鹿の肉が入っていた
お昼を食べ終えた僕は野生の胡瓜を植えた畑に行く
「美味しそうだなぁ」と独り言を言う
一本もぎ取り、水で洗い、歯でヘタを取る。この野生の胡瓜は刺が柔らかいので水で洗うだけで食べられる
ボリッと食べると口の中が潤う
「美味しい」と言い1本食べる
「これを河童達に食べさせたいなぁ」と思ったので椛の分と河童の分を取って置く
その後畑の整備をする
それが終わったら椛が帰るまで家の掃除をして、昼寝をする

ぴくり
と僕の耳が誰かが来たことを教える
椛は家に直接くるし、鴉天狗は飛び降りてくるので違う
起きたての鈍い頭をあげ、音の方を向くと、畑に誰かがいた
「誰だ?」と言い、下駄を履き、飛び道具を右手に持ち人影の方に歩いていく
影はびくりと震え、逃げようとするが遅い
「よっと」と畑から数歩先のところで捕まえる
その影は小さかった。よく見ると人間の男の子だった
「何をしに此処へ来たの?」と言う。しかし男の子は泣きながらじたばたと暴れる。暴れている男の子の手からボトリと何かが数本落ちる
よく見ると胡瓜だった
「えいやっ!」と胡瓜に気を取られている隙に暴れていた手が顔面に直撃
一瞬目の前が暗くなり、手から力が抜ける。男の子が逃げ出したんだろう
目を開けると男の子の姿はなかった。ついでに胡瓜もなかった
「逃げちゃったか」と思っていると男の子が逃げていった方から悲鳴が聞こえた
そのすぐ後に椛の姿が現れる。右手には力なく襟首を掴まれた男の子がいた
「まったく、この男の子は強いですね」と少し呆れた目で見つめられる
「すいません」と一言

「で、胡瓜が欲しかったのか」と僕は男の子と話をする
隣では椛が正座をしながら話を聞いている
男の子はとある河童にお礼をしたく、胡瓜を探して妖怪の山に入ってしまったらしい。男の子は様々な妖怪の目を盗みながら野生の胡瓜を探していたらここの胡瓜を見つけたらしい
「はい……」男の子は首をさすりながら答える
「ま、他の妖怪に見つからなくて良かったね、胡瓜は上げるから気をつけて帰るんだよ」
と言い、帰そうとするが男の子は困った顔をする
「あの、ここに一晩、泊めさせてくれませんか?」
と予想外の質問をされたのだった

警備から帰ってきたので「ただいま」と言う
しかし返事がないので慌てて僕は家に入る
「ズー……ズー」と鼻づまりが混じった寝息を立ててる椛を発見
「びっくりさせないで欲しいなぁ……」と僕はため息混じりに言う
椛が自分で乗せたらしい布をよけて触ってみる
「熱いなぁ……」結構な熱さだった。当然布は温くなっていたので井戸から取った水に付け絞る
そしてまた椛の頭に乗せる
「んっ……」と椛が唸ったあと半目を開ける
「ごめん。起こしちゃった?」と聞く。すると椛の半目は少し開いた
「今日は特に異常はないよ」と言うと椛は力なく「そうですか」と一言
「楽になった?」と聞くとこれも力なくコクリと頷いた
「……白粥作るから待ってて」と台所へ行き炊き始める

椛はまた寝ていた。それをそっと起こし御膳を椛の布団の近くに置く。
「椛、あーんして」箸で持っているお粥を椛の口の前まで持って行く「大丈夫ですよ、一人で食べられますって」と椛は言うが箸をグイとちょっと押すと椛は渋々、口を開け咀嚼する
「……おいしいです」と好評な反応
「なんか味見したけど塩入れすぎたと思うんだけど……」
「そんなことないですよ」と椛

椛が食事を終え、僕は茶碗などを洗っている間にも椛は眠ってしまった
「そんなに疲れてたんだな」
夫として家事などを手伝ってきたつもりだが警備は椛に任せっきりだったしなぁ……と反省
茶碗を戸棚に入れ椛がいる布団の近くに来る
「ん?」と椛の布団を見ると湿っぽくなっていた
気になって布団を取ると汗で敷布団がグショグショになっていた
「あちゃー……」こりゃ風邪が酷くなるかもな……と思い
水を染み込ませた布を持って椛の隣に座る。体を拭くためだ。起こすのも悪いので寝ているまま拭くことにする
「失礼します……っと」上の着物を脱がすとサラシを巻いた体が出てきた
首、肩、胴、腹の順で丁寧に拭いていく(サラシは取らないでおく)。ここまでするのに結構時間がかかったので冷えてしまったかもしれないので拭き終わった上部分だけ布団を被せて下の方も拭く
腰、足の順で拭いていく。足の裏を拭いていると椛が「んっ……」と小さく唸った
一瞬起きたのかと思い見てみるが起きていない

体の殆どを拭き終えたので、最後に僕は湿った椛の布団と自分の布団を取り替えてから眠った

次の日の朝は湿った暑さに耐えきれず目を覚ました
隣の布団を見てみると椛の姿がない
「椛っ!?」と慌てて叫びながら起き、台所の方に行くと「あっ、おはようございます」と声がした
どうやら椛は朝食と昼食を作っていたようで割烹着を着ていた
椛が元気そうにしていたので安堵する
「風邪は大丈夫?」と聞くと「おかげさまで」とちょっと鼻声の明るい声
「朝食作ったら警備に行きますね」と言うが次節、ゴホゴホと咳が混じっている
「椛」と下駄を履き、台所にいる椛を後ろから抱きしめる
「今日も家でゆっくり休んでてよ」と言う
彼女の顔を見るとちょっと驚いてるよだったが、僕が「いいね?」と言うと椛は「はい!」と返事をした
御膳を並べ、朝食を置くと椛は昨夜と同じ質問を詳しく聞く
「やっぱり優しいですね、草樹さんは」とここまでは昨日と同じ質問
「他の男性は病気でも女の業務を強要するのに……」と言う
なるほどと並べられた食べ物を食べながら考える

「夫婦なら……好きな女性が病気なのに無理させたりできないよ」と僕が言うと椛は目を見開き、そのあと顔を朱色に染め笑顔になる
「?」と僕は疑問顔になる
もう一度、彼女の顔を見る
熱が振り帰ったのかと思い心配するが、その瞬間勢い良く立ち上がり、「片付け片付け~」といい、茶碗をもって台所に行った
「?」僕はもう一度疑問顔になっていた


ザアアア……
外は色んなものが叩かれている音がする
部屋の中は湿っぽくて少し嫌だ
「ただいま~」と椛が帰ってきた。その姿はもちろんずぶ濡れである
「お疲れ、はい」と僕は布を渡す
椛は「ありがとうございます」と受け取る
「外酷かった?」と聞くと「いきなり降ってきましたからびっくりしましたよ」と返答
「服、着替えた方がいいんじゃない」
椛立っている玄関先は彼女が持ってきた雨粒によって少し黒っぽくなる
「いえ、大丈夫です。その内また外に出ますから」
と返答が返ってきたが心配なので「風邪引くよ?」と尋ねる
「すぐ止みますし、大丈夫ですよ」と彼女
「そうかな」
三十分が経過したが止む気配はない
「クチュン!」とうとう椛が嚔をし始めたので無理矢理でも服を着替えるように言う
「ずみません」と鼻声で返答される
椛が着替えている間、ボーッと空を見ていると
「おっ」
見ると雨が上がってきた
「椛~雨上がったよ~」と言う
しかし「椛?」返答がないので彼女の部屋を見る
「うーん……」と頭を抱えてうずくまっていた

「夏風邪かな……無理しすぎだったのかな」
ここ最近、椛は警備に出ることがやたらと多かった。それで無理が風邪として出てしまったらしい
「夜の警備と夕御飯は僕がやるよ」と布団の中にいる椛に言う
警備のしたくをして家をでようとする時、椛は呟くように言う
「草樹って、なぜこんなに優しいんですか?」と聞いてきた
「何でって……夫婦だから?」と言うと彼女はフッと小さく笑い
「やっぱり貴方って変わってますねと言われた」
「そう?」
と言ったあと僕は警備に行った

続く
「はぁ……」椛はため息をつきながら歩いて帰路に着く
先程まで鴉天狗を叱りつけていた(?)ので疲れているようだった
僕は持っていた水筒の水を一口飲む
「水ある?」と言うと椛は首を振る
「はい、どうぞ」僕は手渡しで彼女に水筒を渡す
ゴクゴクと椛は相当喉が渇いてたらしく水筒の水を一気に飲む
「プッ」と僕はその様子を見て小さく笑う
「何笑ってるんですか」と言われた
「いや、ちょっと子供っぽい飲み方だなって思って」と僕は言う
椛の顔がちょっと照れたようになる。夜なので見えづらいが顔は少し朱色に染まってると思う
「修行が足りないってことでしょうか?」と聞かれたので答える
「いや、実力はいいよ。だけどなんか自分勝手な気もするなぁ」
「どこがですか」ちょっと怒った口調で言われた
「いや、鴉天狗のことになるとすぐ怒るところ」
「だってそうじゃないですか!?あの天狗が物事を記録しているせいで妖怪の山が荒らされてるんですよ!」と椛は荒くなった口調で言う
「それも必要なことだからじゃないかな?あの天狗は幻想郷の全てを人間や妖怪のために記録しているんだから」
「もう十分じゃないですか!あんなに沢山の記録があれば今のことを記録する必要が無いです!」
全てをいい終えはぁはぁと息を切らして椛は少し残っていた水筒の水を一気に飲む
「ゲホッゲホッ……」むせてしまったようだ
むせた後に彼女の口についた水滴を親指で拭う
「んっ……」と彼女は可愛らしい声を出す
「たしかにあの天狗は沢山記録した」僕は椛に向かって言う。親指は口の下に付けたまま
「けどあの天狗の仕事は終わらないと思う。彼女は死ぬまで天狗のさだめを続けていくつもりだと思う」
椛はちょっと驚いているが眼差しは真剣そのものだ
「だからさ、僕らもさだめを貫いておこうよ。この山を守るさだめを……ね?」
「…………答えになってないです」と彼女の痛い返答
「ですけど」と彼女
「言いたいことはわかりました。あの鴉天狗に負けないように私達のさだめを貫けってことですよね、草樹」
何かを分かってくれたらしい。椛は僕の名前を呼んだ。それが何を意味するかはわからない
「そうだね……ごめんね、曖昧で」と言うと椛は顔を近づける
スッ
「いいえ、草樹さんのそこに私は引かれたのかもしれませんね」と椛は顔を離す
「……」こんどは僕が硬直してしまった。椛は歩いていく
「さて、私は相手のことを理解する修行しなきゃなぁ」と彼女
その言葉を聞いた瞬間、硬直は解けた。僕は椛の背中を追いかける
追いついて、自分の意見を言う
「僕も修行しなくちゃなあ……」なんの修行です?と彼女が聞いてきたので答える
「色々だよ」プッと椛が小さく笑った


「はっはっ」ビュッビュッ
隣では椛が日課の木刀の素振りをやっている
僕はそのとなりで小さな畑を作っている。ちなみに今は夕刻
「ふっふっ……はぁ……」目標回数を超えたらしい椛が木刀の先を地面に向ける
「はい、おつかれ」僕は持っていた水筒を彼女に渡す
「ありがとうございます……あなたもなにか修行したらどうです?」と彼女
「いやー僕はちょっと飛び道具だからね」
僕の武器は火薬を使う飛び道具なのでいざと言うとき弾がなくなると困るので訓練はしていない
「そうでしたね……」そう言い彼女は水筒の水をコクコクと飲む
そしてまた素振りを始めた

僕の修行は大体昼。滝業と疾走だ。先日河童に教えてもらった滝で二時間、疾走は山を一週。滝業は飛び道具の精度を上げるため疾走はこの山では欠かせない修行だ。それを僕は警備の合間、もしくは終わった後でやっている
「……」今日も滝に打たれている。「へぇ……」警備の途中だったらしい椛がやって来た
「こんなところで滝業をやってたんですか」と彼女は意外な顔をする
「……」椛には悪いけど滝業に集中させてもらう
「……」それを察したらしい椛は去っていった
「ふぅ……」滝から出る。すると椛が茂みから出てきて布を渡してくる
「ありがとう」と彼女にお礼をする
「……」と椛は少し黙っていたが口を開き質問をする
「その修行って飛び道具と関係あるんですか」
「あるよ」と言う
「はい」と椛は僕の飛び道具を手渡してきた。そこで僕は鼻を鳴らす
「盗賊かな?」「そうですね」
犬特有の鼻で敵の素性を特定
「向かいますよ」と彼女は疾走。僕はそれについていく

「手加減しなくていいよ」と椛に言う
「わかりました」彼女は今まで僕に早さを合わせていたが今はそれどころではないと判断
理由は相手がかなりのてだれ、そして天狗の書いた文献を燃やすらしいからだ。妖怪の血の匂いと油の匂いがしたから間違いない

盗賊は群がってくる妖怪を斬りつけ進んでいく。祖先の愚行を消すため
「はぁはぁついたぞ」目の前には屋敷があり、鴉たちが舞っている
「いまこそ……諏訪家の魂を見せてやる……」
盗賊は持ってきた油がたっぷり染み込んだ弓矢を弓に取り付け、弓を引く
屋敷ごと文献を燃やすらしい
「文献とともに死ね!天狗ども!」
弓矢を離した男に激痛。妖怪にやられたのだ

「しまった!!」椛が叫ぶ
火がついた弓矢が僕の目の前を通り過ぎようとしていた
僕は構えていた飛び道具で狙いをつけ、引き金を引く
バシュッ!飛び道具の先端から火花が散り矢尻部分に命中
火は屋敷には当たらず拡散し森の中に落ちる途中で完全に鎮火した
椛にやられた男は目を見開き気絶した
「あやややや……」騒ぎを聞きつけ屋敷から天狗が出てきた
「これ、あなたのお荷物ですよ」とため息混じりに椛は言う
「いやーすみませんね。助けてもらって」と天狗は軽く言う。それが椛の気に触れたらしく椛は顔を崩す
「だいたいあなた方のせいで私達が駆り出されてるんですよ!?少しは責任を……」

ちょっと長くなったのでここで一旦区切ります……