飛び込んだ椛は気持ちよさそうに浮かび上がり泳ぎ始めた
ジャブジャブと水が動き涼しい光が乱反射する
「気持ちいいですよ~」と椛は水の中から顔だけ出しニッコリと僕の方を見て笑う
僕も続いて飛び込む
大きな水柱を立て、一旦沈む。そして浮上すると一面に水がまとわりつく。それが心地よく、また沈む
ぷはっ!いいねえ。と独り言を言い、僕は椛の方を向く
椛はバシャバシャと水をかき分ける
「競争しましょう!」と椛は元気良く話しかけてきた
「いいよ!負けないよ!」と僕も勢い良く返事をして泳いでいった
数刻し、今は夕方になった。川から出た僕らはまず、首を思いっきり振り回し、水を弾けさせる
キラキラとした雫が椛の周りを飛びかう
「いっぱい泳ぎましたね。中々やるじゃないですか」
と椛は言ってきた。僕もそれに答える
「早かったね。僕ももうちょっと練習しようかな」
と言い、帰る準備をする
と椛が「あれ?」と素っ頓狂な声を上げる
「……」
「どうしたの?」
その顔は見る見るうちに青くなっていく
「ない……ないーっ!」と森全体に響きわたる大声でもみじは叫んだ
「……ほんとだ!?」と僕もようやく気づく
僕の着ていた上着の下にあったはずの椛の剣が無くなっていたのだった。しかし僕の飛び道具はあった
「ここですね」
あのあと僕らはそのまま下流へ行った
椛の千里眼を使って剣の場所が分かったのであった
下流にいたのは河童の子供達。その子達は目隠しをして、スイカ切りをやっていた。持ってるものは棒ではなく椛から奪ったであろう剣を握っていた
椛はその姿を確認するとバッと走り、河童の子供に近づき剣を握り取り返そうとする
しかし「!」と気づいた子供達は椛の腕を振り払い、二人の河童が反撃する
続く