AKA を患者目線で語る(2/3) | おーいOCD(強迫性障害という疲弊・ケースはっとりーな)

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潔癖という病理,
強迫性障害重し,
eccentric 両親,
仙腸関節障害系,
日々や思いほか.

 ところがわたしの仙腸関節は、AKA のあと激烈に痛くなり、前と同じレベルの激痛に下がるだけであった。多少なりとも効果を感じるから病院に通うのでない。痛くなりに行っている。回を追うごとに、やり場のない失望、やるせなさ、悲しみに襲われた。

 

 治療が長引くにつれ、家族も嫌がり始めた。毎日家にいてうっとうしいからいなくなっちまえとか、仏に祈らないから治らないんだとか、死んでもいいぞとか、さんざんののしられた。痛くて痛くてそれだけで十分つらいのに。

 

 AKA の原理は、「傷んでいる関節のところに刺激を与えて、周りの筋肉をびっくりさせ、自己修復機能を高めるもの」と聞いている。正しくはもっと複雑なのだろうが、わたしにはその程度の知識しかない。自然治癒力の発動を促す、みたいな感じだろうか。関節の可動域が少ないならそれを広げる(緩いなら止める)ように、などの細かい調整も先生の手指によって行われているらしい。関節を離す、という自分自身では不可能な動きを、先生が両手を使って引っ張って行う。

 

 毎回AKA を始める前と途中と終わり頃に、可動域を試す。仰向けのわたしの片脚を持ち上げ、無理なく動く角度を目分量で測っている。35度ないし60度、と先生はつぶやいたりする。ひざを曲げた状態から片脚をおなか方面に押し上げる、さらに外側に倒す動作というのも、一連のテストに必ず組み込まれている。

 

 AKA そのものは痛くもかゆくもない。もともと抱えている自分の痛みをいつものように感じて時間は過ぎる。終わったとき、「緊張の半日」がスタートする。ベッドから立ち上がったら、前屈厳禁である。これが重要なのでわたしは強調したい。立ったとき、前屈で腰を曲げてはいけない。おじぎの角度でいう、20度まで許される。それ以上になると、AKA は水泡に帰す。安静が必須。そういうときに限って携帯電話やペットボトルなんかを落とす。誰か頼める人が側にいてくれるとは限らない。自分で拾わなければならない場合は、必ずひざを曲げて、ゆっくり腰を落として慎重に。おしりを地面に近付けて、床に接近すると表現すればいいだろうか。洗面所で顔を洗うのも難しい。前かがみにならないで不自然に水をかけるから、わたしの衣服はかなり濡れてしまう。ここは各自で工夫してほしい。歯磨きのゆすぎも同様に頑張らなくてはいけない。


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