【はっとの勝手に名画鑑賞会】
第484回「静かなる決闘」(1949)
1949年公開、黒澤明監督作品、「静かなる決闘」を観ました。
この作品、大映で製作されていますが、
東宝争議後、黒澤が東宝以外の会社で初めて製作した作品なのです。
脚本には八千草薫の旦那さんである谷口千吉が
関わっています。
主演は三船敏郎ですが、この作品で出色なのが
意外にも千石規子の演技なんですね。ある意味、千石規子のために撮られた映画と言っても過言ではないほど、彼女にスポットが当たっているのです。
千石さんと言えば、僕ら世代はおばあちゃんの印象くらいしかないわけですが、黒澤明に重宝された名女優だったんですね。その後の黒澤作品でも、脇役でありながら、重要な役所を任され続けます。
終戦後まだ4年ということもあり、
ストーリー的にもセットにしても、戦争の影を
引き摺っている内容になっています。
戦争はその時だけではなく、その後もずっと
多くの人々を不幸にして続けることを、この映画は教えてくれます。
今日は奇しくも沖縄の「慰霊の日」。
二度とこの国が過ちを繰り返さないことを
願いながら、祈りを捧げたいと思います。
そして一刻も早くこの世界から戦争が撲滅
されることを心から願っております。
【人生はまるでロード・ムービー、
次回も一緒に過去に置き忘れた
宝物を探しに行く旅に出ませんか?】
それでは、また(^_−)−☆