「ここじゃない」
道を何処かで間違えたのは確かだった。
街にいたはずなのに此処は森だ。
丁(ひのと)はため息をついて、梟が鳴いてる方向に向かった。
辺りはまた少し暗くなった。
梟が鳴きやんだ。
丁はやれやれ、と首を振った。
鳴きやんだら何処に居るかわからない。
ふと何故か、丁は上を見た。じろり、視線をそこに感じたからだ。
そこには大きな目玉が二つあった。
「梟」
丁は半ば叫び気味に呟いた。目玉は丁をじろり、またじろりと何度か見て、フフ…と笑った。
「梟、っていったって俺にだって名があるぞ?お前にだってあるんだろ?さあ、お前は誰だ?」
ひ、言いかけて止まった。
梟があまりにも光る目をしていて、
少し怖くなった。
「ぼ、僕は丁」
梟と目を合わせないよう早口に答えた。
梟がまたフフ…と笑った。
丁は鳥肌がたった腕をさすった。
「お前は丁か。フ、いい名だな。俺は弥生だ。宜しく頼むぜ?丁」
丁は自分が梟にならないことを密かに願った。
「宜しく、ふく…んんっ、や、弥生さん?」
丁は鳥肌がたって震えた手を差し出した。
弥生は笑った。闇の中に光る星の様に。
「丁、お前はまた何でこの森に来たんだ?探し物か?それとも何だ、えーっと、あーそうそう図書室目当てか?」
図書室。その単語が丁の心を踊らせた。
丁は本が好きだった。弥生が握手を拒んだ事も忘れて叫んだ。
「図書室!何処にあるんですか⁈」
弥生はすまなそうに笑った。
「俺は図書室に興味ねぇからわかんねぇや、図書室のことなら如月に聞いてくんねぇか?」
は?如月?誰だ、それ。
そんな汚い言葉を飲み込んで丁は弥生に尋ねた。
「如月さん?って何方ですか?」
弥生は暗闇の方を指した。
「あっちに行け。如月の家がある。」
今度はその逆を指した。
「あっちに行けば出口だ。明るいだろ?だか出るには鍵が必要だ。ダミーに気をつけろよ。俺が教えられるのは此処までだ。」
弥生は大きな翼を羽ばたかせて、飛んだ。
丁はその姿を見て驚いた。
…弥生はその名の通り美しい緑だった。
丁はその姿に見とれて、御礼の言葉は呟いただけだった。
そして弥生の落とした3枚の羽をポケットにしまって、暗闇の方へと進んで行った。
今回は何故かお話です!
丁君が何時の間にか森にいて何故か平然と梟と話してます。は、笑えるね。
街って何処だよ…とか変な所もあるでしょうがそこはスルーして下さい。勘弁して下さい。
続きますんで暇があったらみてください。書くかわかんないけど。
すいません