親族の、不登校をしている4年生の子の最近のお話しです。

 

勉強がとても苦手で、「深い思慮というものができない」ような、どちらかというと表面的にさっと白黒をつけてしまって熟考というものをしないタイプなので、いわゆる観察力や洞察力というのが皆無なタイプです。

 

子供の頃はそんなタイプだった、という親族は結構多く、中には大人になって仕事では熟考するタイプになっているのですから、必ずしも持続性のある特性とは断定できないのが成長が未知数の子どもです。おそらくこの子の場合は、絶対的な勉強への「興味の無さ」が、考える力につながらないのだと思います。

 

だからと言って、そのまま勉強もせず、熟考もせず何年も過ごさせたらどうなるか、学習が遅れて自信を無くし、進路が行き詰まり、その先の「やりたいこと」「やってみたかった仕事」への道が狭まっていきます。

 

「今」は、「未来」のための試みなわけであり、今すぐに役立つというよりももっと後、何年も後に「私、こんな選択肢も選べるんだ!」と子供が喜ぶような「広い広場」へ出られる準備をしているわけです。

 

そしてだからと言って、強制してもテコでも動かないのが、特性持ちの子達の頑固さなので、そこは「釣る」ための何か、ツールやグッズを用意しないといけません。

 

私たちの親族は、時には「ゲーム」をそのツールに利用します。ゲーム機を与えてしまうとせっかくの「餌」が魚の手に渡ってしまい、大人を必要としませんから、ゲーム機自体をほら、と渡してしまうことはほとんどありません。もしくは、ゲーム時間を限定してゲーム機のアプリが使えないようにしています。ロックをかけたり、ゲームの方の制限機能を使ったり色々やっています。

 

先日、先に書いた親族の子は不登校をしているんですが、勉強が嫌いでなかなか気がのらない、全く進まない、その割には「あーあ、自分はできない人間で終わるのか」と悲観だけは常にする、という「行動はしないけど、やらないことでマイナス面は自覚して嘆く」という状態になりつつあるので、親の方で策を練って「思いっきり気分よく、元気にやれる方法を」ということで、まだゲームをあまりしたことのないこの子に一つ、提案をしました。

 

ゲームアプリは、この子が喜びそうな単純ゲームのPetLink(ツムツムみたいなものですが類似でちょっと違うものです)や「育てる系」の、蝶を育てたり、熱帯魚を育てたりする、無料でも十分に遊べるタイプのアプリをインストールしたタブレットを貸し出すことにしました。ただし、このゲームをするには、学習動画を見ないといけません。

 

以前にご紹介した学習動画の勉強サプリは親族間で「書け、読め、と言わなくていい、ただ見ておけ、聞いておけ、ですむ、そして安いから親としても助かる」と人気があり、それと抱き合わせで何とか、学習をすすめられている親族の子は増えています。小学校6年生ですが学習があやふやなので、4年生から全部やり直して動画を見たという子もいます。随分と学習体験が回数分、積み上がり、「やった」という気持ちが学習への「できない自分」という意識を変えている気配が見えます。

 

今回の親族の子は、とにかく学習、勉強となると「うわの空」になるので、親も考えました。

 

「勉強サプリの動画を見たら、3つの質問に答えてね。

 

1つめ。動画で全くわからなかった、難しすぎる、という所はどこだったか教えて。

 

2つめ。ここだけはわかった!ということを一個かそれ以上、教えてね。

 

3つめ。覚えている言葉、何でもいいから3つ以上言いましょう!」

 

と、いわゆる動画を見た後のフィードバックを、面倒くさがりなので「口頭で」やるように促しました。これが終わったらタブレットを渡して、PetLinkのようなゲームを一回だけできます。育てる系のものは、5分のアラームがなるまでいじっていられます。

 

これで何が良かったか、というと、動画を適当に見ているんですが、後で3つの口頭での解答をしないといけないので、少なくとも「話している内容の中の単語を覚えておこう」とか「ここ難しいところ」とか「わかったのはここだけ」とか、判別しながら見ているわけです。

 

親は、こどもが「うーん、算数の説明のところは全部わからなかった。あ、でも足し算のところだけわかったかな。言葉わ~・・・○+○!それと・・・」と言う風に話した内容から、どこが根本的にわかっていないのか、どこまで理解力があるか、何が苦手かを知るヒントにしています。

 

その上で、できる教材プリントを選別してそれをやらせてから、できない・理解力がまだまだ追いつかない部分の教材を後回しにしたり、より分かりやすい覚え方や教え方がないかを調べておく「親の宿題」としています。

 

子供はゲームにつられて、動画を見てフィードバックの発言をしているだけですが、うわの空でワークや教科書に向かっているよりはイキイキとしています。発表する、ということが回数を重ねるごとに得意になっていて、口頭での説明がスムーズになってきました。いつもは勢いでしゃべっているので主語・述語もどこかへ行ってしまい、話もコロコロ変わるのでこの子の話はわかりにくかったんですが、最近はどの親族の大人も「成長したなぁ」と感じるような話しっぷりをするようになっています。

 

机の上だけで勉強していたのでは身につかなかったことが、ゲームで釣られ、親への「動画を見たよ」報告で短時間、簡単な内容ながら報告をするということを数分でも繰り返していることでついた力だと感じています。

 

最近のゲームと勉強を連動した活用例としてはなかなかの結果が出ているので、さっそく記事にしてみました。学習嫌いな子へのストレスの少ない、遊びの延長上でさっとできる手軽な学習継続法の一つの例としてお知らせしておきます。

 

 

 

記事の親族の子はこちらの動画学習ツールを使っています。

 

こちら、親族の子が熱中して育てている熱帯魚のゲームの紹介動画です。アプリからダウンロードして課金せず無料で遊んでいます。

クマノミが赤ちゃんを産んでいました。小さいクマノミがちょこちょこ動いて可愛かったです。

Pet Linkは動画が見つからなかったので、Google Playのページをリンクしておきます。 こちらです

 

 

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