
オンラインの対話が
市民と政府をつなげる
選挙コンサルタントの八田晋呉です。
書籍紹介でご紹介しました、
熟議民主主義ハンドブック、
http://ameblo.jp/hattashingo/theme4-10072545960.html
第9話
オンラインの対話が市民と政府をつなげる
を読み終えました。
この章には集合知を形成するための、
重要なアイデア、エッセンスそして
具体例が盛り込まれています。
それは、
以下のような記述の中に見ることができます。
「オンラインの対話に参加した人びとは、
問題と解決策を幅広いさまざまな観点から
見渡し、会話に知識と情熱をもたらす。
意見が合わないこともあるが、
たいていの場合は意見の不一致に対して
礼儀正しさと建設的な議論でもって応答する。
議論のなかに情報や考えが新たにもち込まれると、
当初は食い違いや誤解が生じるが、
しばしば参加者たちは、食い違いや誤解を
もたらした問題の解決に向け具体的な
提案を行う。」
このような関係性を保つことで、
集合知の形成に不可欠な、
フラットな双方向での結び付きを実現し、
(声の大きい権力を握る者が結果を導くのでなく)
公共政策を形づくる上での、
優れたメカニズムが機能することになります。
また著者はオンラインの対話のメリットとして、
次の5つを挙げています。
●他の多くの市民参加のプロセスと比べ形式
ばっておらず他の人びとのコメントを理解
したうえで自分の主張を行うための十分な
時間がある。
●自分の都合のよい時に参加できる。
●幅広い参考資料が簡単に利用でき、
これらの資料が市民に情報を提供して
議論の幅を対等にする助けとなる
●政策立案者を含むすべての参加者が
対等な立場で参加する。
●参加者のあいだにより多くのやりとりがある。
オンラインの対話の具体的なスキームは
以下の通りです。
オンラインの対話の招待状を配布
↓
関連するウェブサイトにリンクを貼る
↓
事前の告知のために紙媒体や電子媒体の
ニュースレターに掲載
↓
会合や会議でフライヤーを配布
↓
メディアに開催通知を送付
↓
参加希望者はウェブサイト上で参加登録
↓
属性情報が収集され参加者のプロフィールを
知ることができる
↓
対話の期間中参加者は、
議題、背景資料、パネリスト情報、前日までの概要、
議論のガイドライン等を閲覧することで議論に
備えることができる
↓
司会進行役はトピックを発表し、
投稿や意見を募る
↓
参加者は自分の物の見方をつけ加え、
他人の見方について論ずる
↓
ファシリテーターは質問に答え、
参加を促しサポートを提供する
↓
オンラインでの調査は、
参加者の物の見方を数量化することができる
↓
参加者は評価フォームへの記入を完了させ、
後援組織にフィードバックを提供する
↓
以上をまとめた、
ウェブサイト上のアーカイブは、
定められた期間維持される
これらは、
2002年から2003年にかけて、
「カリフォルニア州教育基本計画」(CAMP)の
素案作成から法律の制定までに、
1000人の参加者を得て実際に行われた
オンラインでの対話のプロセスです。
我が国における、
儀式化形骸化している“パブリックコメント”の
それとの違いは一体何でありましょうか。
民主主義の成熟度の違いと、
一言で片づけるにはあまりにも
やるせない日本の現状が垣間見えます。