蓮實重彦『魅せられて』物語を書くための参考になるところがあればいいなと思って読んでいる。 たくさんの文章に出会ってきた「地」があるからこそ、見極められる著者だけの「図」がある。 漱石が「教師」や「仕事」という言葉を安易に使わずに、それをどのように感じているかという気持ち入りで語っているところなど、おもしろい。 ずいぶん前に、ジョンフォードの映画についての講演で、投げるということが場面の転換になっている、という話を聞いた。 これも「地」あってこそ、浮かび上がってくる「図」。