蟷螂の終の棲家か唐綿の葉陰にひそむ秋の夕暮れ


 蟷螂が唐綿の上部にじっとすがって

いる。

もう10日余りになる。


時には身体を上下に廻転させ頭部を

下にしていることもある。


よく見ると雄である。


秋も深まり後は死を待つばかりなの

だろうか。


夕暮れにはその姿にさびしさが滲ん

でいる。