70歳の誕生日の記念として計画した旅は、最高でした。それから、あっという間に10年経ってしまって、これは、ちょっと残念、80歳を記念しての旅が実行できたらいいなあと、カウチで、ぼんやり、わかいyoutuber たちのサイトを見ながら、

あそこもいいここもいい!と夢がだんだん膨らんでいるところです。

 70歳の時の旅で、いまだに思い出すと、ちょっと感激するお話です。

 

思想的、歴史的、政治的、詳しくは知らないけれど、明治維新で、活躍した若者がたくさん出てきた、萩に行った。当時の交通事情も良くない時代に、こんな遠くの田舎からこういう若者がいたこと自体が、感激です。 日本の文化が豊かになったのは、江戸時代の藩政のシステムだと思います。各藩が、それぞれの政治、文化を豊かにしたのが、日本人の知識の豊かさ、教育の高さを生み出したのでしょう。それと同時に、それが故に、中央の政治体制に反旗を揚げたのでしょう。。。。よくわからないけど。。。。。

 

ということで、山口から、電車に乗って、萩へ。 電車は、ガラガラ。  遠くに座っていた一人のおばさんが、話しかけてきました。絶対、自分がしない行動に、今でも感動しています。

萩で、予約した宿泊所は、着いたら、ものすごく古いところで、畳は、端っこが曲がっているし。。。トイレは、廊下を歩いていかなくてはならないし、、とにかく、怖くて、怖くて、戸棚を開けたら、何か出てくるのではないかと、やたらに、想像力が働いて、古い、古いテレビをつけっぱなしにして、寝ました。後でわかったのだけど、ここは、昔の女郎屋だったとのこと。近くには、

松蔭たちが、投牢されたところがあったりして、歴史的な建物だしりました。お風呂は、暗くて、隅っこに、蓋のついた井戸があったりして、一緒に、外国人の女性がいたので、ちょっと安心。

 一人のシニアの男性が、頑張って管理していました。  朝食の時でした。私の前に、とても上品なご夫婦がいらっしゃって、ご主人がお話をしたのが。。。。

  松下村塾の弟子たちの子孫たちが、今でも毎年集まっていて、このご主人も、その一人なんだとのこと。そして、その年の課題は、

松陰が牢屋にいたときに、二通の遺書を書き留めたのだそうです。 松陰は、きっと話し付きの人だったのでしょう。牢の中でも、周りの囚人にも、’塾’があったのだそうです。 一通は、家族へ。そして二通目は、一人の囚人に託したそうです。遺書を託されたその囚人は、大事に、大事に、見つからないように、襟の中に、縫い付けて隠していたのだそうです。

 そしてその囚人の子孫を、弟子たちのメンバーに入れるか、どうかをその年に決めるのだそうです。100年以上経ってこんな歴史的なコトがあるのは、感激と同時に、古い社会制度が、いつまでも、なかなか消えないことを知って、果たして、良いことなのか、悪なのか?   結果がどうなったかは、知りませんが、その子孫の方が、メンバーの一人になったことを祈ります。

形式的には、弟子ではなかったけれど、実際には、牢屋の中で、大変な影響を受けた弟子であることなのですから。

 人を受け入れることの難しさをつくづく感じます。 奴隷制度がなくなってもアメリカでは、まだ、黒人への差別は、消えません。本当に、黒人を人間と思っていない人がいるのですから。 私自身も、アジア人への偏見を毎日のように、空気の中に見ます。

  女性の人権が認められてから随分時が経ちましたけれど

現実的には、まだまだ日本の社会では、女性の立場は、低く扱われています。 全ての人間が、女性の体から生まれてくるのに、

女性を、低俗的に、扱う社会が信じられません。 顔を隠せ、、体を覆え!とかとか。 

そういう社会の男性に、いったいあなたは、どうやってこの世に出てきたのか?と聞いてみたい。

 

ただし、 女性も男性と一緒だと言って、公の場所で、半裸になる女性たちの考えは、好ましくありませんけどね。 それは、自由とは、関係ありません。 礼儀、尊敬、謙遜があってこその自由だと思うのだけど。

 

 私の長女は、もう30年近く、住んでいるところから3時間のドライブにある、刑務所にいる一人の男性を毎月、訪問しています。彼がどんな罪で刑務所にいるのかは、聞かないのだそうです。 孫娘は、生まれたときから、この訪問に同伴していました。彼女からしたら、彼は、囚人ではなく、ただ優しいおじさん。

 

私たちは、生まれた家の環境。経済的立場。家族の構成、育った場所、肌の色、体勢、人種、等々で、生まれた途端に、人生の畑が決まってしまいます。  

道端を歩いていて、よく崖の小さな隙間。道端のほそり割れ目に、ひっそりと咲いているお花を見つけるコトがあります。

一番感激する場面です。 どんな環境であっても、その美しさをこの世に、誇り高く表現している。。。 人間もそうでありたい。