私が好きな感じは、たくさんあるのですけれど、 手当 という言葉が好きです。
英語では、treatment (治療) ということになるのでしょうけれど、 人間の手の暖かさは、癒しのパワーを持っていることを、昔の人は、知っていたのでしょう。 skinship という言葉もあります。 日本の文化には、人の肌に触れるという習慣はないけれど、それでも、人間が究極な状況にあるときに、たとえ日本人であっても、抱き合い、顔を擦る、という行動に出ます。日本人には、そういう習慣はないと柿渋な顔をしている人に会うけれど、絶対これは、嘘。 もしその方の子供たちが、危険な事件とかに会って無事に戻った時は、そういう人も、絶対絶対、子供をきつくハグすることでしょう。ごく自然なことなのに、長い歴史、環境の中で、日本社会は、それを禁じてしまったのでしょう。
ハワイでは、ムームーを着た超ふくよかな おばさんから、’アロ ~~~~~ハ!’とぎゅーと抱きしめられると、いっぺんに、元気になります。
美容院で髪を洗ってもらうと、なんと気持ちがいいことでしょう。自分で洗うのとは、違います。自分では、くすぐったくないのに、他の人が触るとくすぐったくなるのは、なぜでしょう?
カナダでも、イギリス系は、日本人によく似て、あまりスキンシップは、ないようです。フランス系は、とても情感があります。
旅行店に勤めている時に、フランス系のお客さんは、必ず、私の両方のほおに、キスをしてくれました。なんとなく、ほのぼのとした暖かい感じでした。
病を抱えた人の背中をさすったり、手を握ったりするのは、どんなお薬よりも効果があると信じています。
娘たちには、私が、植物人間になったとしても、手を握ったり、声をかけたり、背中をさすってくれるように頼んでますけれど、実際はどうかな? 家族って意外に冷たいところがあるから。
日本人同士がもっとスキンシップに励むと、文化は、180度展開するかも。。 どんな社会になるかなあ?
日本の社会では、半分くらいの若い人たちには、恋人がいないし、結婚もしたくないということを聞きました。 老人人口もほとんどが、一人暮らしなのだそうです。 私ぐらいな年になると確かに、一人暮らしの方が、はるかに楽。 ですけれど。。。。。?
クリスマス、お正月という、家族が集まる行事なのですけれど、意外に、辛い思い出が詰まっているのもこの期間。大人になって、複雑な感情を持ちながら里帰りをする人もたくさんいます。それでも独りよりは、いいのかも。孤独死をする人の数がぐ〜〜んと増えるのもこの時期なんだそうです。
この町で、ときどき、若い女性が、Free for Hugs! というプラカードをつけて立っているのを見ます。とっても勇敢のいることだけれど、もしこれが日本だったら、たとえfree でも、ハグをしてもらう人がいるかなあ?
世界が、あったかい社会になってほしい。
