【大人になってからでも遅くない】ネイティブのような英語発音になるまでの道のり | タレント&エグゼクティブ英語発音コーチAiko Hemingway

タレント&エグゼクティブ英語発音コーチAiko Hemingway

アメリカで活躍するための発音の3つのポイント
https://www.hatsuonkyosei.com/3tips-to-sound-more-natural-in-english

英語環境で働いている英語上級者にアメリカ英語発音を教えているヘミングウェイ愛子です

My name is Aiko Hemingway. I am an American English pronunciation coach.

*上級者がさらに上に行くための空気、振動、エネルギーを得るためのエクササイズはこちらから。https://www.hatsuonkyosei.com/3tips-to-sound-more-natural-in-english *

 

今日は、ネイティブのように自然な発音で話すための3つのポイントを紹介します。

動画で見る場合はこちらから https://youtu.be/T50ZK_M1gYw

 

 

非ネイティブで、通じない・聞き取れないレベルから23歳でアメリカ留学をスタートし、今ではアメリカでエグゼクティブディレクターをしたり、TEDx Talkで登壇するまでになった経験をもとにまとめていきますね。

大人になってからでも、英語発音を伸ばし、Your English is goodとさえ言われないレベルに行くことは可能ですので、ぜひこの3つのポイントを今日から取り入れてください。

明日からではないです。今日、なんなら今からです。未来は今の繰り返しですから!

 

ポイント1:教科書、文法書、参考書から、なるべく早く離れること

英語が話せない時は、文法にとても詳しかったのですが、アメリカ人との会話は全然できませんでした。

聞き取れないことも本当に多く、何度聞き返しても、単語が聞き取れない!

私の英語は通じないから、質問もできない!

そういうもどかしい中で、友達もできず、短大の音楽室で一人でピアノを弾いていることが多かった

でも、ピアノを一人で弾いていると、どんどん音楽の友達ができてきました。

ギターを持ってきて一緒に弾き始める人。

曲をリクエストしてくる人(アメリカではベートーベンの「月光」がとても人気!)

そして気がつけば、ロックバンドのキーボード、ジャズバンドのピアノ担当、弦楽器グループのピアノ伴奏、さらには120人規模のミュージカルのピアノ担当をしていました。

「ピアノを教えてくれ」とどんどん人が集まり、生徒が7人になって、リサイタルを開くなんてことも行い、

知らない人から電話が来て「このイベントでピアノを弾いてくれないか」と招待されるまでになったのですが、電話では英語が聞き取れず、あたふたしながらイベントの場所と日時を何度も何度も確認した記憶があります

 

気がつけばカリフォルニアの田舎の村で人気ピアニストになっていました笑

 

英語が全然話せない。でも、音楽を通じてこうやって知り合い、友達ができていったのです。

 

会話はできませんから、アメリカ人の友達にいつも笑われていました。

そして本音を言ってくれるので、私も彼らの言うことをじっくりと聞いて、英語の伸ばし方を研究していました。

そんなある日、いつものように本音を言ってくれる友達が一言「Aikoの英語は古い」

私はOldは聞き取れて、「古い」って言ってるなとピンと来ましたが、なぜ私の英語が古いのかを考えたこともなかったし、英語も話せないので、うまく説明できません

そうこうしているうちに友達が、私が持ち歩いていた高校の英和辞典を指さして

「ちょっと見せて」とパラパラと辞書を見始めました

そして「What?」を連発し、「だからAikoの英語は古いんだよ」と言ったのです

 

例文や単語を指さして、

「この表現はとても古い」

「この単語は、今はこっちの単語を使う」

 

そう教えてくれたのです

 

その日、私は日本から持ってきた英和辞典を捨てました。

そしてアメリカで周りの人たちがどんな単語を使うのか、どんな表現をいつ使うのかという観察をし始めたのです

もちろん聞き取れないことも多く、メモ帳にカタカナでメモし、これはどんな単語なのかを後でチェックするということもしました

新しい表現を学んで、それをすぐに会話の中で使ってみるということを何度も何度も繰り返しました

もちろん新しく習った表現や単語を、会話の中で使っても、使う場面が違ったり、発音が通なかったり、さらには知らずに下ネタになっていたり、それの繰り返し。

笑われたり、怒られたり、嫌な顔をされたり、いろんな反応があり、私がどう言ったらどんな反応が返ってくるかも観察し、どんな単語をいつ使うといいかを覚えていきました

学校では習うことのない実体験です

それを繰り返し、私の英語はどんどんネイティブっぽい流れになっていきました

ぜひ早めに教科書、参考書、文法書から離れてくださいね。どれだけ早く離れることができるかが重要だと思います。話し言葉はどんどん変化しますから、今アメリカ人が話している単語やフレーズを身につけましょう。

 

ポイント2:英語の母音と子音を学ぶ

私はアメリカ留学をスタートしてから、アメリカ人の英語を一生懸命マネしました。好きな映画一本を1年半かけて完コピしたのもアメリカ生活をスタートさせてからすぐにしました

日本語を使わないで、英語だけを使うというストイックな生活を始めてから、3年でかなりアメリカ人が使う英語に慣れ、ペラペラと言いたいことも言えるようになりました

 

「英語をマスターしたぞ!」と、英語が完璧になったという時期をここで経験します

 

ところがアメリカ4年目で、キャリアをスタートしたかったけど英語が理由で断念することに

アメリカ人の友達には「Aikoの英語、上手だね」と言われ、日本人には「英語が話せていいね」と羨ましがられるのに、

いざ、アメリカでキャリアを積みたいと思って挑戦すると「Your English is not good enough」と面と向かって言われる

友達に褒められ「英語が完璧になった!」と自信を持っていたのが、アメリカ4年目で自信喪失になります

 

そうこう迷っている中で、とあるアメリカ人との会話であることに気が付きます

それは私は英語の母音も子音もちゃんと発音できていなかったという事実。

私はそのアメリカ人にこれからどこへ行くの?と聞かれ、

「I am going to go to my bank」

と返事をしたのですが、

「Where?」と聞き返されます

それで聞こえなかったのかなと思って、もう一度

「I am going to go to my bank」と言いました

 

そしてその人は、ちょっと考えてピンと来たように

「Oh, bank!」と言いました

そしてその後に

「Your pronunciation of bank is interesting」

と言ったのです

 

Interesting? 私はその意味がすぐにわかりませんでした

わからないで困った顔をしていたら、

「Bankの発音はこうだよ。Bunkじゃないよ」と。

BankとBunkの発音の違いを教え始めたのです

そうやって教えてもらっているうちに、私の発音がBunkになっていたんだということにだんだん気がついていきました

私は日本語の「あ」という母音を使ってbankと発音していたから、アメリカ英語ネイティブが聞くとBunkと言っているように聞こえていたのです

 

その日の夜、アパートの部屋でその会話を頭の中で何度も回想していた時、「私は英語の母音のこと、全然知らなかったんだ」という事実がドーンと襲ってきました

さらに、母音を全然知らないのに、英語が完璧になったなんて思い込んでいたんだ。ということにも気がついたのです

 

知らないことがたくさんある。できないことがたくさんある。それなのに完璧になっていたと勘違いしていた!

そこからは基礎をちゃんと身につけようと気分を一新し、

発音矯正という分野を知り、一つ一つの母音と子音を練習し始めたのです

 

大人になってからの第二言語習得では、音は自然とは入ってきません

特に母音は難しい

さらに子音も難しい音がたくさんある

 

なのでしっかりと発音の母音と子音の基礎を今から練習してください

時間がかかる。そして地味で地道。これを受け入れた上で練習し続けることをお勧めします

 

ポイント3:強弱のパターンをつかんで英語のリズムを身につける

言語学上、英語はStress language、日本語はPitch accent languageと分類されているのですが、

この2つは、全く違う種類の言語といっても過言ではないでしょう

英語と日本語の文の構造は、逆のことが多いのですが、発音の要素も逆のことが多い

なので、違うというよりも、「逆だ」と考えた方が理解しやすいかもしれません

逆の要素を掴むのは時間がかかります。まして、大人になってからだと、自然には身につきません。

なので、違いを理解した上で、しっかりと何度も練習し、自分のものになるまで続けることが必要となってきます

 

 

日本語を知らないアメリカ人に日本語のフレーズを教えていると、その難しさがわかります

例えば、「こんにちは」という発音。

アメリカ人が発音すると「こんにーちはー」と、を強くして発音します

これだと日本語には聞こえないですよね

そうじゃなくて音の強さと長さを一定にして発音してみてと言っても、なかなかすぐにできません

 

英語を話そうとする日本人にも同じことが言えます

強弱で話す言語の英語を話すときに

私たちは、音の高さと母音の長さに注目して英語を話そうとしてしまいます

なので日本語話者の英語は英語らしく聞こえません

ここから英語的な強弱を身につけるのは難しいですよね

強弱が身につかないと、リズムも身につかないので、英語らしい発音というのはハードルが高い

 

なので今から、アメリカ人がどこを強くして発音しているかに注目して聞くようにしてみてください

そして自分が英語を話す時も、どこを強くして発音するかを考えながら発音してくださいね

Stress languageという要素が理解できたら、リズム、イントネーションなど他の要素も次々と腑に落ちていくでしょう

 

言語の要素が逆。それを理解できるようになってきたら、アメリカの文化や考え方への理解度も深まってきます

 

*上級者がさらに上に行くための空気、振動、エネルギーを得るためのエクササイズはこちらから。https://www.hatsuonkyosei.com/3tips-to-sound-more-natural-in-english *

*Aiko Hemingway TEDx Talk へのリンク https://youtu.be/j6d2BW3ZTcI?si=2JB0YDWDzyj6lxMs