ドアの前にはドア係りの人が暇そうに立っていました。
「具合が悪くて立ち仕事ができる状態ではないんです。
聴けないなら帰ります。」そう言う私にAさんは、
「でも、せっかくここまで来たんだし、全員参加してもらわないと!」と譲りません。
それを聞いたドア係りの人が、
「具合が悪いのに無理にやることないわよ。
ドア係なんて一人で十分よ。去年もできない人はいたわよ。
定演だけでなく、自分のできることをやればいいのよ。」と言ってくれました。
その人は2年生の保護者のかたでした。
その言葉でAさんは私をドア係にするのをあきらめ、代わりに急きょトイレの案内係
を作りました。
休憩時間に「トイレはこちらです」と書いた紙をもって案内するのです。
それなら休憩時間だけだし、具合が悪くてもできるだろうと思ったのでしょう。
Aさんは、何が何でも私に仕事をさせたかったのです。
