Dさん:元福島第一原子力発電所勤務 40代位 男性  妻・小学6年生・中学1年生のお子さん


体調は健康。子ども達も現状にストレスを感じている様子は無い。

噂で流れているような鼻血や吐き気等は、聞いたこともないし、周りにもいない。


現状への不満はありすぎてわからない。一部屋に17人だったが、今は12人。会津のリステルに移動した為。プライバシーは無いがもう慣れた。


ボランティアには良くしてもらっている。

足りないものというか、水とお茶以外の味の付いた飲み物があれば嬉しい。コーヒーなどもいつの間にか出なくなっていた。

2リットルで配られるようになったのは数日前からで紙コップや普通のコップもあるので問題ない。


情報収集はインターネット環境はあるが、使い方がわからない。携帯はスマートフォンではない。届けられる地元の福島の新聞やテレビで情報を見ている。


今後のことは、多分町長もわからないと思う。福島県内での避難受入先はあるが、福島県外に出た人には適応されていない。一杯だと言われる。福島県内に居る人優先で民間で借りても、県で6万円以内ならお金を出してくれる。県外に出た人まではまだ話が来ていない(3日前に役場の方に確認された)。県でGOサインが出ていないのか、手に負えないのか、わからないが…他県からの申し出が来ても、子どもを学校に入れているので、すぐには決断できない。優先順位は子ども。


就職先を探しているが、正社員応募だと、一般と同じ扱いなので、なかなか見つからない。年齢で職探しに引っ掛かる。

土地勘がないので、無料情報誌など見ていても、住所ではどこら辺かわからない。距離がわからない。車を置いて来ているので、徒歩か自転車で行ける範囲でないといけない。

正直、お金をかければ何でもできるが…

避難所を起点に地図があって、求職情報先が何キロ先にある、という表記があれば便利。県内にいれば、土地勘があるので、こんな思いはしなかった…

福島県内にいたら、ゆくゆくはまた3次避難しなければならなくなるかもしれないが、今は何とも言えない…


今は一時帰宅の日にちが知りたい。5月下旬としか聞いていない。車を持ちだしたい。


原発で作業中の同僚は今はいないが、最初の頃に行って、今度は6月に行くと言っていた。


原発の対応方法は、今はまず戦略のある放射線管理の人が先陣を切れば、何とか近付ける所までは行けると思う。しかし、それ以前にやることがあると思う。中に入るよりも、周りの線量の高いものから徐々に排除していかないと、近づいて行けない。

実際に中で作業していた立場から、現状を見ていてというより、爆発の時点でもう地元には戻れないと思った。状況が理解できたから、決められた避難所よりもっと遠くへ離れた。予想だとだいたい半径5kmまではもう住めない。


放射能と放射線の違いは、放射性物質があり、溶けるような光のようなものが外部被曝の放射線、それが大きく出るのが放射能。放射能が内部被曝させる物質。テレビでよく言っているのは放射線量の方なので、内部被曝する「放射能」に気を付けて欲しい。



行政には求めても…無駄。お役所仕事なので、どこかで必ず止まってしまう。町で動こうとしても県で出すものを出さないと動けない。国でいくら言っても、県でストップしている。収集つかないから仕方ないといえば仕方ない。


放射能濃度の高い地域に住む方へ

「避難するにしても、しないにしても、覚悟が必要。」