(再放送)は毎週日曜日朝です。(初回は7月10日【日】10:30~11:30です。開始時間が第2.3回は10時~、第4回は9:50~です)全15話。

放送年 1977年 原作 山田太一 制作 大山勝美 演出 鴨下信一 他

出演 八千草薫 中田喜子 国広富之 竹脇無我 杉浦直樹

「良妻賢母の母に見知らぬ男から電話がかかってきます。男の電話は母をどきどきさせ、迷わせる電話でした。母はその男といつしか会うようになります。4人家族は崩壊します」

第15回ギャラクシー賞 ギャラクシー賞30周年記念賞

(Paraviとか、TBSオンデマンドでは配信があるかもしれません)

 

 

 

 

(概要)45年前の人気テレビドラマで、知らない男性から人妻が誘惑される物語です。人妻が八千草薫、電話をしてくる知らない男性が竹脇無我です。爆発的に人気が出たドラマで、脚本の山田太一さんの大胆さに胸躍りました。携帯電話もなく、インターネットもなく、サラリーマンはみんな仕事一辺倒の猛烈サラリーマン時代でした。物語は家族の崩壊と再生を描いたものです。

 山田太一さんの脚本はとにかくよくしゃべります。このドラマも、普通の女性なら警戒するだろう、現代ならこれはストーカーだろう、となるように思いますが、山田太一さんの脚本で描かれる人間は、それを乗り越える会話力があります。

 ユーチューブで第一話を見ることができました。現代はもっと危険な誘惑がいろいろあり、その入り口も多様化、年齢も多様化、低年齢化しています。

 

(物語)舞台は小田急線の和泉多摩川駅から多摩川あたりです。小田急線で新宿から30分くらいの住宅街に住む親子4人の物語です。

 多摩川の河原をモーターエンジンの模型飛行機が飛んでいます。田島家の中では主人の謙作(杉浦直樹)が妻の則子(八千草薫)の世話で、日曜日なのに出張へ出かける支度をしています。謙作は商社の部長です。2階では大学受験を控えた高校生の息子・繁(国広富之)が勉強中ですが、模型飛行機のモーター音がうるさくて身が入りません。その模型飛行機が繁の部屋の窓ガラスを突き破りました。その音が玄関の謙作と則子に聞こえ、二人は2階へ駆けあがります。ガラスが散らばり、繁は倒れています。模型飛行機を操縦していた二人の男性が河原から「すみませーん」と大声で謝っています。その二人が2階の繁の部屋から見えます。住宅は多摩川沿いに建っています。繁はすぐに立ち上がり、怪我はありませんでした。夫の謙作は「懲りる程言ってやらないとダメだぞ」と則子に言います。「お父さんは言ってくれないんですか?」と聞くと「時間がないんだ。仕事だ。いいか、飛行機は弁償するまで返すんじゃないぞ。損害を実費プラス2割ぐらいとってやればいいだろう」と外へ出ると、飛行機を操縦していた二人がやってきます。「何やってるんだ!君たちは!あんなもので遊ぶ資格はないね」と怒鳴ります。

 則子は模型飛行機の人に言った自分の言葉がぎすぎすしていた、と反省しています。一日中家にいて誰とも話さないので、話すのに慣れていないと思っています。それがコンプレックスになっています。息子の繁は母親の則子と話して「そんなことないよ」と言うのですが、則子は家の中にいるだけで、あまり外の人と会話をしない自分の生活に不満を持っています。ただ、内職で洋服の直し物を自宅でやっています。

 娘の律子(中田喜子)は大学で翻訳研究会に所属し、英会話も外人講師の英語が聞きこなせるくらいの高い能力です。家に帰ると、母親の則子から、生活や大学のことをいつも同じように聞かれるので、面倒臭いと思っています。則子はそんな娘の律子の態度を生意気で決して良いとは思っていません。

 要するに、この家族は父親は仕事に追われ、息子は受験勉強だけ、娘は自分の今の生活と勉強で頭がいっぱい、母親の則子は家庭に閉じこもりがちな自分の生活の中で、人間としての成長が止まっているように感じています。

 ある日、無言電話がかかってきます。則子が受話器を取り「もしもし、田島でございますが」と言いますが、相手は何も言いません。「もしもし、どちら様ですか?もしもし」と丁寧に対応します。でも、何も言わずに切れました。「嫌だわ」と独り言をいいます。

 それから日も浅いのに、また無言電話がかかってきます。「黙っているなんて失礼じゃありませんか?どちら様ですか?もしもし、いい加減にして下さい」と怒って切ります。そういう電話があったことは息子の繁に言いますが、繁は「卑怯な奴だな」位の対応です。

 3度目の電話で相手がしゃべり始めます。「田島さんでいらっしゃいますか?私、家庭調査センターの者ですが、無差別抽出でお電話させていただいてます。2.3質問に答えていただけますでしょうか?」『どういうことでしょう?』と則子は素直に対応します。「現在の場所に何年前からお住まいですか?」『9年とちょっとかしら』「お住まいの種類は?マンションですか、一戸建てですか?」『一戸建てです』「ご主人のお仕事は、どういう方面の?」『会社員です』「遅いんでしょうね。つまりお帰りが」と、相手は少し突っ込んだ質問をしてきます。『ええ、商社なものですから』「じゃあ、月に2度くらいですか?」『え、何がですか?』「セックスです」と、相手は全く平常な聞き方で聞いてきます。『そんなこと』「じゃあ、浮気の相手は何人ですか?」『浮気?昨日電話かけてきたの、あなた?』とようやく怪しみ出します。「人妻の70%は浮気をしていると言います」『馬鹿なこと言わないで下さい』と、そこで怒って切ります。

 その日の夜の御主人のいない食卓です。繁が「ホントかね?主婦の70%が浮気してるって」と母親への不審電話を雑談の話題にします。則子は「してるわけないでしょ」と言います。「第一、どうやって調査するのよ。それにおかしいの。電話の向こうが静かで誰もいない感じなの。調査なら、他の人の電話の声が聞こえるはずでしょ。それに、相手の人は事務的じゃないの。普通なら早口で忙しいって感じで話すでしょ。でも思い切って『田島さんですか?』と言っていて」すると聞いていた娘の律子がその母親の口ぶりを「はしゃいでいるみたい。うれしそう」と言います。

 

これからテレビで放映される「ブログで紹介した作品」(検索欄に「掲載日」「題名」を入れて検索し、出てきたページの中をお探しください。「アメブロ」は月別で一覧を出して検索するのが早いです。「さくら」は月別がありません。出ない時もあります。放映時間は必ずご確認下さい)
お勧め度 放映日 曜日 開始時間 映画タイトル 放映チャンネル さくら掲載日 アメブロ掲載日
7月3日 9:30 「バベル」 WOWOWプライム 22.6.28 22.6.28
7月3日 14:15 「ヒート」 WOWOWプライム 22.6.30 22.6.30
7月3日 17:15 「パブリック・エネミーズ」 WOWOWプライム 21.5.12 21.5.12
7月3日 毎週日 21:00 「オールドルーキー」 TBS 22.6.29 22.6.29
7月5日 1:15 「朝が来る」 ムービー・プラス 22.5.3 22.5.3
7月5日 15:45 「ネバダ・スミス」 ムービー・プラス 22.6.19 22.6.19
7月5日 0:10 「ブラック・スワン」 WOWOWプラス 21.7.6 21.7.6
7月5日 10:00 「エリン・ブロコビッチ」 ザ・シネマ 21.4.2 21.4.2
7月5日 15:00 「グエムル―漢口の怪物」 ザ・シネマ 22.1.19 22.1.19
7月5日 10:30 「L.A.コンフィデンシャル」 WOWOWシネマ 22.4.23 22.4.23
7月6日 毎週水 21:00 「岸辺のアルバム1-4(全15回)」 日本映画専門チャ 22.7.3 22.7.3
7月10日 毎週日 9:50 「岸辺のアルバム1-4(全15回)」 日本映画専門チャ 22.7.3 22.7.3
  「岸辺のアルバム」の毎週日曜日は少し時間が変わります。ご確認をお願いします。
7月6日 18:30 「黒い司法―0%からの奇跡」 ムービー・プラス 22.7.2 22.7.2
7月6日 16:15 「ヒトラーに盗られたうさぎ」 ムービー・プラス 21.11.30 21.11.30
7月6日 16:45 「あのこは貴族」 WOWOWシネマ 22.3.30 22.3.30
7月7日 21:00 「マタンゴ」 日本映画専門チャ yet yet
7月8日 9:30 「アラビアのロレンス」 ムービー・プラス 21.5.31 21.5.31
7月8日 21:00 「未知との遭遇」 ムービー・プラス 21.7.29 21.7.29
7月8日 21:00 「突入せよ!あさま山荘事件」 WOWOWプラス 22.2.9 22.2.9
7月8日 7:45 「アバウト・タイム―愛おしい時間について」 ザ・シネマ 21.6.20 21.6.20
7月8日 23:30 「セブン・イヤーズ・イン・チベット」 ザ・シネマ 21.7.31 21.7.31
7月8日 18:45 「マリアンヌ」 ザ・シネマ 22.5.2 22.5.2