R―15指定 1981年 アメリカ 原題 The Evil Dead 脚本・監督 サム・ライミ
出演 ブルース・キャンベル エレン・サンドワイズ
「ばらばらになる人間、飛び散る血、叫び声、体がバラバラになっても動く人間の腕や手、どうしたら観客を怖がらせ、気持ち悪くさせるかだけを考えた革命的な映像世界の連続」
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ホラーに革命を起こした映画です。映画は「死霊のはらわた」以前と以後に分かれます。だから映画に興味のある人はこの映画とこの監督の名前「サム・ライミ」は覚えておかなくてはいけません。この映画を初めて劇場で見た人はびっくりしたし、怖いと思って目をつぶってしまったり、飛び上がりそうになったことが何度もあったことでしょう。
ストーリ―にあまり意味はないのかもしれませんが、事件の発端は必要です。主人公のアッシュと姉のシェリル、恋人のリンダ、友達のスコットとその恋人シェリーが休暇を安いロッジで過ごそうと自動車で人里離れた山の中の一軒屋に出かけます。自動車はトラックと正面衝突しそうになるし、山の中の小屋へ着く途中の橋では自動車が渡ろうとすると橋げたが崩れ落ちたり、もうこれから起こる恐怖を暗示し、それを不気味な音楽が盛り上げます。
山小屋は小さな一軒屋ですが、ぼろいだけで普通の住居です。夜になってシェリルは外に誰かいる気配を感じて森の中へ入っていきます。
「誰か外にいるの? 誰かいるんでしょ。地下室からも声が聞こえたわ」
森の木々が動き出します。「来るんだ」と言う声が聞こえたような気がすると、木から蔓が伸びてきてシェリルの体に巻きつきます。体中に蔓が巻きつき殺されそうになりますが、何とか逃げだして、小屋へ戻ることができます。しかし、小屋のドアは何故かなかなか開きません。ようやくアッシュがドアを開けます。シェリルは息せき切って、森の中で巻き込まれた信じられない出来事を伝えます。
「木が生きてるの。この血が出ている顔は森の仕業なの。襲われたわ。木が体に巻きついたの。すぐにここを出るわ、今すぐによ!森が襲ってくるのよ!」
「木が人を襲う訳がない」と言って、シェリルは信じてもらえませんし、残りの4人は来たばかりで帰るのに賛成しません。
「町まで送ってちょうだい。とにかくすぐにここを出たいのよ」
とシェリルは言います。アッシュがそれを受けて、自動車に二人で乗りますが、こういう映画の特徴で、自動車のエンジンはなかなかかかりません。シェリルは、
「邪悪な力が私たちを引き留めているのよ」と言います。
橋まで行くと橋が燃えていてもうありません。シェリルは絶望して大声で泣き叫びます。仕方なく小屋へ戻ります。
女性二人リンダとシェリーはトランプをやり、シェリルは窓枠に座っています。アッシュは小屋に残っていたテープレコーダーの音声を再生して、イヤホーンで聞きます。イヤホーンからは以前この小屋に泊まったと思われる夫婦の物語が語られます。
「私の妻にカンダールの悪霊がとり憑いている。この憑依を解く方法は一つ。からだをバラバラに切断する。そんなことは無理だ。逃げだせばいいのだが、森の中で暗い陰を見てしまった。本から蘇った悪霊に違いない。それが私を呼んでいる。」
女性二人がトランプのカードの種類とナンバーを当てるゲームをしている時に、窓際にいたシェリルが不気味な声で正しい数字を言い当てます。しかし、振り向くとシェリルは怪物になっていました。眼は白目になり、顔はお化けで原形を留めていません。4人はびっくりします。怪物になったシェリルはアッシュが近づくといきなり叫び声をあげて傍にあった鉛筆をアッシュの恋人のリンダの足に刺します。血が激しく出て、足の肉が裂けます。
怪物・シェリルを地下室へ通じる蓋を開けて、地下へ閉じ込めますが大暴れで蓋を壊そうとドンドンと叩きます。もう一人の男性・スコットの恋人・シェリーも窓から侵入してきた悪霊にとり憑かれて怪物となってスコットに襲いかかるので、男二人は怪物と戦います。血が出て、怪物の肉片は崩れ、割れんばかりの叫び声をあげて怪物は倒れます。二人はテープが言うように死体をバラバラにして土中に深く埋めてしまいます。
後の展開は押して知るべしです。悪霊は死霊なのです。死んだ人間がひどい見るに堪えない怪物となったのです。何人もいます。すごい形相で、顔は焼けただれていておできだらけで、眼球は白くひっくり返り、とにかくこれ以上壊れようがない位の顔になっています。そういう死霊との戦いが最後まで続きます。これでもか、これでもかと言う戦いです
死霊は怪我をすると白い液体を吹き出します。土に埋めても生き返ります。斧で首を殴ると首が飛びます。でも生きています。だんだん死霊の形相も血もただれや火傷の後のような傷もどんどんひどくなっていきます。あらゆるところから血が噴き出します。コンセントや排水管からもです。
「お前は死ぬんだよ。迎えに来てやった」と死霊は言います。
めちゃくちゃのようにも思いますがこれが大ヒットし、映画界にスプラッター映画(血が飛び散り、殺害シーンにおける生々しい描写に特徴のある)の路線ができた記念碑的な映画です。
私の「良い映画を見よう!!」(さくらのブログ)には他の旧作名画のレビューも掲載されています。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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