hatomikiのブログ

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駅のホームでうろうろと歩いていたら、

「次の電車に乗るのでしたら並んでください」と言われた話を養老孟がしていた。

ホームにいる人間は普通、電車に乗る目的でそこにいるのであって、

電車に乗るならば列に並ぶのが普通である。

それなのに、

ホームを歩き回っているなど不可解でしかない。

不可解な行動は他人に迷惑だ、という論法で

今後、人々が推測できない行動はさらに制限されていくだろう、ということである。

 

こういう経験を、私もこの間の夏にした。

白馬岳に登ろうと長野に行った帰り、

道沿いに比較的大きな湖が見えたので、湖畔に佇んでみたいと寄り道をした。

しかし、湖の畔に立つことが出来るポイントは、オートキャンプ場に取り込まれてしまって、

湖一周どこを探しても畔に辿り着く道がない。

 

仕方なく、

車を停めて、徒歩でオートキャンプ場をつっきって湖の方に歩いていこうとしたら、

「関係者以外立ち入り禁止」と、キャンプ場の関係者らしい人に、あっという間に制止された。

 

「湖を見たいだけです。すぐに帰ります」と告げると、

「湖で何を見るんですか」と問う。

 

湖で何をってーー

畔に立って、風に吹かれてみたいだけです。

のぞき込んで、水がどういう感じか、藻や、何か生物はいるか、見たいだけです。そんなことを言うと、

「キャンプ場のお客様の迷惑にならないようお願いします」と返された。

 

新しい、有名ブランドのテントがずらりとひしめく。

ラテンアメリカ風というのか、レゲー風というのか、カラフルに飾りつけされたテントや椅子。

設置した音響から雑多な音が流れてくるのを聞きながら、

 

ここにいるキャンパーは、

あいつらのよりうちのテントの方がいいとか、

おしゃれだとか、マウントを取り合ってるのだろうと、くだらなさに嘲笑った。

 

湖畔に立つと、

カヌーに無理やり乗せられた飼い犬が、キャンキャンキャンキャンさわいでいる様が見えた。

大声を出すことで自身の気分を高揚させようとしているのか、

騒いで水遊びをする浮き輪の子どもたちを見た。

湖畔には、美しさも気持ちよさもない。

先ほど我々を怪訝そうにみた関係者の監視の目がまとわりついていることに気が付いていたので、

あえて伸びをし、深呼吸をして当てつけてやったが、何も気が付かないに違いない。

早々に退散した。

 

計算可能なものを尊重する、

規定不可能なものを排除する「近代社会」の成れの果てがこのざまよ!