すっかりブログもご無沙汰してしまいました。
書きたい事が山ほどあるのですが、なかなか上手くまとまらず、筆が止まってしまっています。
私が向精神薬多剤処方の副作用に苦しむ時、個人的に知り合った精神科医師に、
メールで色々と質問する中、下記のような内容のメールが当時届きました。
皆さま、どのように感じますでしょうか。
優秀な国立大学精神科の特任准教授、この様な考えだそうです。
離脱症状が出て苦しむ中、なかなか症状が消えないので、この医師が
「私が診ましょうか」と言うのでかかりました。
そうしましたら、再服薬したデパス・ドグマチールに加え、
リボトリール・ルーラン・ロナセン・サインバルタなどを処方。
ロヒプノールなども倍に増え、「これでは駄目だ」と感じて今の主治医に至っています。
今の主治医は、
「向精神薬と言うものは、少量でも一生なんて飲んではいけないし、
この手の薬は依存はあり、止める時には必ず離脱症状はあります。」と
断言してくれています。
この一言だけでも、かなり救われます。
しかし、一生飲んでも大丈夫だとか、依存や離脱症状が無いなどと言う医師に対しては、
どうしても不信感ばかり強く感じてしまいます。
因みに私が、「これらの症状は薬を抜いてから出た物だから、離脱症状だ」と言えば、
「○○さん、いい加減離脱の概念捨てて下さい。治療が進まないんです」との事。
どんな治療をしようとしているのか疑問ですが・・・。
そして、今の主治医の下で新たに進んでいます。
○○さん、
おはようございます。
ベンゾジアゼピンについてのご質問ですね。
私も精神科医なので、やはり使いますが、依存に関しては幾つか疑問と自分なりの意見を持ちつつ処方しています。
余りまとまりませんが、○○さんの疑問の幾つかに参考になればという意見を述べますと…
・ベンゾジアゼピンは対症療法の薬であり、自己調整して問題ない。
これは処方の際に必ず言うのですが、ベンゾジアゼピンは根本的な治療薬ではありません。
症状が辛い、いまその時の気持ちであったり、不眠、身体症状(頭痛、肩こり、震えなど)を軽減するものです。痛み止めと一緒ですね。
だから、辛くなければ使う必要がないし、自己制御可能な状況では自分で用量調節(減らす方向で)してくださいと必ず伝えます。
・常用量依存と言う言葉は正直わかりません
よく言われるし、○○先生(尊敬していますが)の仰る常用量依存という言葉に関しては違和感を感じる部分はあります。
というのも、用法範囲内(つまり常用量)で、必要があって使っているのなら、それは何が問題なのかということです。
単に1錠2錠でずっと使ったからといって、他の類似化学物質(例えばアルコール)などに比べれば遥かに毒性が少ないはずです。
というわけで、適正に使っている方が、常用量依存になっているといって無くさなければいけないというのは行き過ぎた潔癖主義の
ような気がしてしまいます。
・医者がそもそも全権を持っているわけではない
現代では、そもそも治療方針は医者が独断で決めるのではなく、患者の自己決定権こそ最も重要視されることを是としています。
それが十分に行き渡っていない、というのはあるでしょうか。
もちろん、精神科の場合は自己認識と客観的・社会的認識に大きな差があり、疾患と状況によっては自己決定権を尊重できない場合があり、
それが精神科の特殊性でもあるのですが、それでも医者が言うことを絶対視するというわけではありません。
処方に関して、患者さん側も声を上げて欲しい、その代わり知識も身につけて欲しい、というのは専門家側からはあります。
○○さんも自己調整されているようですが、症状に対して薬の量が不当に多ければそれは自分で減らした上で、事実上これは使っていないから
処方を減らしてくださいと進言して下さい。でも何度言ってもダメなんでしたっけ…
症状に対して効果があるのに、依存のことを気にしてやめてしまっているなら、それは止めないほうが良いと思います。ただし、量が多すぎる
なら、それは使う薬の種類を変えるべきなことが多いです。
いずれにしても、今は厚労省の方針で、多剤大量併用ができない保険態勢になりましたから、前ほどにはベンゾの大量処方は無いと思いますが…
現代の医学において、ベンゾジアゼピン系の薬を長期にわたり処方した際、減量の仕方などは医学の世界においては、どのような見解がなされているのでしょうか。
直接の答えとしては、教科書的には必要がない量は使わない、治ったら、もしくは副作用が問題ならすぐに止める、です。
そういったセオリーをきちんと守っていない医者も患者も多いのが日本の問題点なのでしょうね。
抗生物質などもそうですが…
長くなってすみません。
最近の○○さんは処方に対する恨みが多いように感じますが、ベンゾが全ての根本では無いはずですし、必要ないなら減らせばいいのです。
○○さんにとって、どんな状態になるのが目標なのかを考えてみてください。
薬を使う、使わないというよりも、何ができる状態が○○さんにとって良い状態なのかが大事ではないかなという気がします。