我が家でも子犬を迎えることになりました。服部克久先生もシェットランド・シープドッグの「クッキー」を飼っておられたエピソードをあちこちでお話されていましたが,まさに「一生子犬の奴隷」になりそうです。

 さて『音楽畑19』にはその名も《子犬のラグ》というタイトルの楽曲があります。何となく『音楽畑』シリーズの楽曲はどちらかというと珍しい(貴重な)?動物にスポットを当てた楽曲の方が多いようなイメージがあるので,その意味では珍しい楽曲かもしれません。(そしてその楽曲が「Invitation」というタイトルのアルバムに収録されている服部先生ならではの妙!)

 楽曲が「ラグ」というだけあって,終始ジャジーに流れていきますが,服部先生らしく穏やかにベース・ラインが進行して行き,使用されているテンションもナインス・コードまでです。そしてストリングスの服部先生らしい浮かんでは消えていくダイナミクスを伴ったオブリガードがまたオシャレ!楽曲はCメジャーから始まりますが,服部先生らしいブリッジを経由してA♭メジャーに転調します。ストリングスがメロディの時の何気ないポルタメントがニクイ!平原まことさんのサックスのソロがウマイ!約2分30秒の短い楽曲ですが,ウクレレやマンドリンも使用した(演奏は名手伊丹雅博さん)楽しい楽曲です。連弾用の楽譜もあります!

 ちなみにこの楽曲はかつて服部先生がパーソナリティを務められていたNHK-FMの音楽番組「ミュージックプラザ」のテーマ曲でもありました。「え~,みなさんこんにちは」から始まる,服部先生の軽妙なトークと分かりやすい解説が魅力的な音楽番組でした。番組構成も,今週のオーケストラ→今週のシンガー→今週の特集→リクエストと完璧でした。今は懐かしいカセットテープで毎週録音していました。特にリクエストのハガキを読んでいただいた時は嬉しかったですねー。