私は6歳でピアノを習い始めてからずっと音楽に何らかの形で接しているので音楽が大好きなんです。服部克久先生の『音楽畑』シリーズの楽曲を聴いて思うことは,なかなかうまい表現が見当たらないのですが,先生の楽曲は「空間と時空」をも超えるということです。それこそシリーズ全体で200曲を超えますので様々な楽曲があるのですが,世界中の観光スポット等を描写した楽曲もあれば,この《喜望峰への道》のように,歴史的事項に因んだ楽曲もあります。
楽曲はティンパニの「ドーン」(ロール)から開始され,(シンバルのロールはまるで波のよう)服部先生お得意の音型による弦の刻みに乗って,ホルンによる堂々たるメロディーが登場します。(いざ出航って感じですね)そしてもう一度リピートした後は,我らが大将服部先生によるピアノ・ソロがキーを変えずに現れます。ところで,ここのホルンからピアノへの受け渡しの所が個人的に面白いと思っていて,ホルンの最後の和音がCsus4で内声で解決せずにピアノに受け渡します。(私なら和音の伸ばしの間に内声部をF→Eってやっちゃうな)そのあと,教科書通りのお手本のように弦の駆け上がりから半音上のD♭メジャーに転調し,メロディーはヴァイオリンに。半音上のキーなのですごく盛り上がった感じがするので,私はこの部分が大好きなんです!そしてそのキーのままエンディングへ。最後まで聴きどころ満載で,ヴァイオリンとチェロのメロディーとオブリガードの掛け合いや打楽器の細かいニュアンス,さらに一寸色を変えるA♭m7/D♭の部分のC♭・・・。(自分が演奏するとC♭はよく落とすが・・・)まさにアルバムの1曲目に相応しい楽曲です。自分もよく聴いて元気をもらいます!
ちなみに,バルトロメウ・ディアスが「喜望峰」に到着した時,高緯度による荒天から「嵐の岬」と名付けたそうです。それがあるエピソードにより「喜望峰」と名称が変わったといわれていますが,「嵐の岬」の雰囲気を味わいたい方は『音楽畑11』から《嵐が丘》はいかがでしょうか?
