ネットにおいて、

 

 

『公道が私の土地の上を通っている』!?余計な固定資産税を払い続けた例も...怒る土地所有者たち

 

というニュースで盛り上がっていた。

 

行政上の用語では、

これを「未登記道路」と呼ぶのだが、

 

ぶっちゃけな話、

規模の大小は違えど、

僕たちの世界では、

特段珍しい話ではない。

 

言い方を変えれば、

日本中至る所に

この問題は存在しており、

 

用地買収とか、

僕たち土地家屋調査士が

筆界確認作業をしようと測量して、

初めてその存在に気づく。

 

もちろん、

土地所有者には晴天の霹靂である。

 

で、この問題にブチ会った

当事者が考える事は皆

 

「一体全体誰が悪いんだ」

 

なんだけど、残念ながら、

わからないことがほとんどなんです。

 

実際の所、僕たちプロであれば

ある程度の推測は付くのだけれど、

 

原因を生じさせた当事者は皆

お亡くなりになっている事がほとんどだし、

当時の史料も、残っている事はまずないので、

それを証明する手立てが無い。

 

それに、現在における判断基準を

過去に遡って一緒くたに

あてはめようとすること自体が、

そもそもの間違いだ。

 

どうしても恨みたいのであれば、

それを放置したまま他界してしまった

ご先祖様ってところだろうか。

 

ただし、ニュースの中でお怒りのとある方は、

「48年前に購入した」とある。

 

おそらく、その当時、

土地を測量せずに売買したのではないかと

推測される(断定は出来ない)

 

つまり、

売買時にきっちり測量しておけば、

そこで問題が発覚して、

令和にまで騒ぐことは無かったわけであり、

 

それを棚に上げ、役所に対して

土地を買い取れなんてのは、

ちょいと無理な要求に映る。

 

どうしてもというのであれば、

当時の売主に対して

損害賠償を訴える位だろうか、

 

でも、残念ながら、とっくに時効である。

 

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土地をお持ちの方で、

ちょっとでも不安を感じた方は、

 

最寄りの法務局に行って、

「地図」

「地積測量図」

を請求されることをオススメします。

 

そして、見方が判らなければ、

近くにある土地家屋調査士事務所を訪れて

判断して貰ってください。