出ない杭 | ささやかなひとりごと

ささやかなひとりごと

日々の気づきなどを書いています。

出る杭は打たれるからと

出ないようにしていた

地面よりも下に潜って

薄暗い空を眺めていた

 

たまにこっそり地上に出ても

慣れない眩しさに

打たれると勘違いして

早々に引っ込む

 

出たり入ったりしながら

ちょっとずつ上に行き

地上の低い所で暮らす

 

上の眩しさを見上げ

地上まで来たのだから

いつか上に行く

そう自分を励ました

 

地面を歩く

光は届き、風も吹く

下から見ても

空は青く、雲の変化はおもしろい

地面の暮らしは悪くない

 

キャベツが甘い

新ジャガも出てきた

春を歌う野菜たち

聞きながら気づく

なんだ、幸せじゃないか

 

上に行かなくても

春の歌を聞ける

おいしいご飯が食べられる

上の方の風が強くても

ここは草のかげにかくれられる

 

出たい杭ではなかった

出なくてもいい

幸せな杭だった