わりとグッスリと眠り、6時半に携帯のアラームで起床する。
洗面所で口を漱ぎ、顔を洗ってトイレに行き、部屋に戻ってPCを起動させる。
昨夜は薬も塗らず、甚兵衛のみで寝た。
その甚兵衛のしたにTシャツを着て、定刻7時に階下に降りる。
東北の美味しいお米で炊いた銀シャリに、同じく東北の美味しいお味噌でこしらえた、豆腐海苔のお味噌汁、脂ののった焼塩鮭、玉子焼き&ハム&キャベツ、水菜(と、思う)のお浸し、明太子、お漬物。
いつもながら、豪勢な、しかしまぎれもない、日本の朝食、である。
わたいの他にも1膳用意されていたが、その膳の主は、結局、姿は見せなかった。
朝食後、表で1服。好天気で、この調子だと、長袖は要らない、Tシャツで充分である。
部屋に戻って、歯磨きをする。
旅宿を出て皮膚科に行く途中の自販機で、アイス・コーヒーを買う。
皮膚科に入ると、8時半頃なのに、待合室には、すでに何人かの患者さんが来て待っている。
受付で診察券と保険証を出す。
たぶんに誤解されているようだが、わたいが八戸に来るのは、アトピー性皮膚炎の経過報告と治療を兼ねてのことであって、けっして、八戸の美味しい料理を食べるためではないのである![]()
問診の際、定期健診の結果表を忘れたのに気づいた。診察までの待ち時間に、旅宿に取りに帰る。
診察の結果は、上々である。顔、頭、手が酷いくらいで、身体はすこぶるいい、と、云うことだ。
会計を済ませると、1時過ぎである。そのまま「むぅ」へ行く。
日替わりランチがパスタだったので、ヒレカツ・ランチを註文する。
まずは前菜のスープである![]()
そして、メイン・ディッシュのヒレカツである![]()
洩れ承るところによれば、このヒレカツも、東北で養豚されたものてあるらしい。その美味は、やはりどこか、違うものがあるのである![]()
そして、食後のコーヒー![]()
最初はホット・コーヒーを頼んだのだが、途中で無理を云って、アイス・コーヒーに換えてもらった。
と、云うのが、店の中が、暑かったからである。信じられないことに、すでにうっすらと、暖房が入っているのである![]()
食後、旅宿に戻って荷物を置き、街に出る。
cinoのanimateで東北限定のクリア・ファイルを探したが、なかった。1階のリサイクル・ショップにも、いい服がなかった。
三春屋で、家族から頼まれた品を買い、発送の手続きをする。
三春屋を出ると、DOUTORの前で、外国人(ラテン系?)が、ウクレレでストリートを演奏っていた。投げ銭を入れたかったが、適当なお金がなかったので断念した。せめて拍手でも、と、思ったが、演奏の途切れがなかったので、これも断念した。
「はっち」に行くと、高校の書道部と思しき人々(生徒たち)が、なにやら書いている。どううやらパフォーマンスの練習のようだ。
2階に上がり、生徒たちと思しき女の子に事情を訊いてみる。
午前中にパフォーマンスがあり、いまは先生による指導を受けている、とのことである。
写真を撮りたかったが、昨今の風潮を考えると、とてもそうはいかない。
4階にある「まちぐみ」のコーナーを覗いてみたが、だれもいなかった。
やむなくDOUTOR前に引き返す。しかし、件の外国人は姿を消していた。残念である。
旅宿に帰る途中、「まちぐみ」の事務所があった建物を覗いてみると、中を解体している。
奥にいた人に、引越先を訊こうと思ったが、どうやら工事の人らしく、何も知らないらしかった。
旅宿に戻り、帰り支度をする。看護婦さんの慫慂と、各種の天気予報を綜合して、大事を取り、一日繰り上げて帰阪することにしたのである。
そうこうしているうちに5時半が過ぎる。
定刻6時に階下に下り、晩御飯の膳に着く。
御飯(と~ぜん、大盛3杯である
)、味噌汁(なめこと豆腐)、赤魚の味噌焼き、ヒレカツ、甘海老と蛸の刺身、帆立とタラの芽、つぶ貝の和え物、酢の物、胡瓜の漬物とミョウガ。
いつもながら、豪華な晩食である![]()
今回は同宿の人と相伴することになった。
神奈川から来た21歳の男性で、明治大学の1回生だと云う。
昨日八戸に着いて診察してもらい、アパ・ホテルに泊まっていたが、今日は宿泊客多数のため、泊まることができず、こちらに移ってきたのだと云う。
感じの好い子で、大学では、国際経営を学んでいると云う。他に、音楽もやり~の、哲学(宗教比較論)の講座を取り~の、比較文化論(ドイツの演劇と日本の歌舞伎)を学び~の、いやはや、凄い学生である。聞けば、英語の講義が、読み(reading)、書き(writing)、話し(speaking
)、聴き(listening)、と、4講座あり、1講座が100分で、それが週に6講座ある、と、云う。
しかも、授業中はすべて英語。トンデモナイ学校である。
音楽も好きで、PCを使って作曲したり、ギター、ベース、ドラム、と、演奏っているそうだ。深夜ラジオのオープニングも手がけているというから、凄い子である。
食後散歩に誘って、1時間ばかり町をぶらついた。
ミヒャエル・エンデが好きだということで、いろんな話を聞いた。
不肖にして、ミヒャエル・エンデ、と、云えば、『モモ』しか知らない。
神奈川にしろ、大阪にしろ、ふだん、せわしない日常を、あたりまえのように思い、ゆったり、のんびりすることを忘れている。
でも、そんな時間、そんなひとときこそが、大切な時間なんだ、と、この八戸の夜は教えてくれる。
夜は暗く、人通りもまばら……。
しかし、そんな景色こそが、ほんとうの景色なのだ、と、八戸の夜は教えてくれる。
神奈川や大阪のような、夜でも昼のように明るい景色こそが、尋常じゃないのだ、と。
美味しいご飯を腹一杯食べて、のんびりとした町を、のんびりと歩く……じつに幸せな、じつに充実した、ひとときである。




