indigo la End 「花傘」 MV
Music/Lyric by 川谷絵音
MV Directed by 安井達郎
Cast:谷口蘭/影山友哉
この「花傘」という曲。
アルバム「濡れゆく私小説」の中でも
歌詞の解釈が並外れて難しい曲でした。
そんな楽曲のMVが今回公開されたということでリスナーとしても、とても有難かったと思います。
そんな「花傘」ですが、この「花傘」という言葉自体名詞としての意味があります。
バーベナとも言われているらしいですね。
ここから読み取れるに、「花傘」というのは「愛しい人」を指しているように思えます。
花傘→ビジョザクラ→美しいひと→好きな人
こんな風に。
まあ曲名が何を指してるかはここら辺にして内容に入っていきます。
冒頭の歌詞
曇りガラスで隔てられてた
もっとみたくて 恋しちゃったんだ
そしてその後に出てくる
ツバメ飛ばした君の裸に
見合うような僕になれるかな
「君の裸に」というのはフロントガラス越しではない、隔たりのない彼女の意味を、
まっさらな君→裸
というふうに解釈できるのではないかと思います。
「曇りガラス」と「君の裸」 は対になる意味
だということがよく分かります!
そして、歌詞中に頻繁に出てくる「ツバメ」という単語。このツバメはMVに出てくる男性が乗っている「車」を指しているのではないかと思います。
歌詞にも出てくるフレーズですが、
昔からツバメが低く飛ぶと雨が降ると言われているんです。
傘を持ってる→雨の予報→車で迎えに来た。
こうなります。
雨が降ると ツバメが低く飛ぶ
雨が降ると 彼が車で迎えにくる
ツバメを車に例えるこの発想、
監督のアイディアなのか絵音さんのアイディアなのかは分かりませんが素晴らしいです。
MVに出てくる「傘」と「雨」ですが、この2つにもとても深い意味があると思います。
サビの
気付かないふりする度に心がちと濡れる
さよならの雨がパラパラと降る予報です
小雨のうちだったら心拭くのも
さよならの雨がパラパラと降る予報です
小雨のうちだったら心拭くのも
まだ簡単なのにできない
この「さよならの雨がパラパラ」「小雨のうち」
この「さよならの雨がパラパラ」「小雨のうち」
というのは恋が宵立ちしてしまうまでのカウントダウンと受け取れます。
つまりここでいう「雨」というのは恋を洗い流してしまう2人にとっての障害の様なものであり、
つまりここでいう「雨」というのは恋を洗い流してしまう2人にとっての障害の様なものであり、
「傘」はその「雨」を防ぎ2人を繋ぎ止める物のように受け取れます。
恋の宵立ちさせない傘が
邪魔だなんてまだ思えないんだ
という歌詞からも決定づけられますね。
詳細な考察はここまでです。
ここからは、その他の歌詞や二人の結末
更に解釈が大まかになることをまとめて書きます。
サビの冒頭
花のようなベイビーガール
この歌詞から彼女は花のようでベイビーのような純粋なまっさらな女性だったということが受け取れます。だから雨に濡らしたくない、傘を差したいというのにも繋がりますね。
そして2人の結末。
これはほんとに人によって様々な解釈が生まれると思います。
大サビ前の
お墓参り 行けなくてごめん
という歌詞。
はたして、彼女は死んでしまったのか、
それとも自分の中で死んだものとしたのか、
解釈は人それぞれです。
死んでしまったと言っても、
病気で亡くなったのか、
事故にあったのか、
はたまた自殺してしまったのか、
これを考えるだけでもスピッツの歌詞を読んでいるようで楽しいですね♪♪
自分なりにMVを観てこれじゃないかと思ったのは交通事故です。
この傘と花は彼女が持っていたものです。
そして事故にあった直接的な描写はありませんがMVには頻繁に「車」が出てきます。
先程申したように車はツバメの意味を持っていると言いましたが、もしかしたら交通事故を連想させるための物としての役割もあったのかもしれません。
ほんとに、こういう意味でMVを作っていたら監督ほんと天才ですよね。。。
(これは少し飛び抜けた解釈ですがMVの彼女との物語は全て妄想で、最後は自分の車で彼女を轢き殺してしまったなんて解釈もできます...だからお墓参り行けなかったりして...)
そして最後の大サビ
殺伐な雨が君を許さなかった日から
恋したんだよ 勝手に君を差したりしてさ
いなくなったベイビーガール
いなくなったベイビーガール
優しく鳴る音で今日も
花のような裸を考えて
切なくなったりするんだよ
花のような裸を考えて
切なくなったりするんだよ
「殺伐な雨」というのは彼女を連れ去ってしまうものだったのでしょうか?
そして「いなくなったベイビーガール」
彼女はいなくなってしまい、
彼は車の「曇りガラス」の中から
「花の様な裸を考えて」切なくなったりしているのでしょうか。。
と、私がここ3日間ぐらい「花傘」のMVを観続けて考察できたのはこのぐらいです!
当たり前ですが歌詞でもMVでも解釈というものは人それぞれ違って正解もありません。
もちろん上記で長々と書いた考察も監督からしたら「そこはそういうつもりじゃない。」という点が多々あると思います。でもそれでいいんです。
なのでこの考察を最後まで読んでくださった方々の解釈も是非教えてください!
最後に自分のお気に入りシーンを紹介して終わろうと思います!そのシーンはこちら!!
この2つのシーンです!
この2つのシーンです!
どちらも俳優さん方の表情がとても良くて
「え?どういうこと?!」と見てる側を思わせる不思議なシーンです。
最初は彼が1歩後ずさるのに2番目のシーンでは彼は逆に1歩前に出ます。
また、最初は彼が下を向くのに2番目は彼女が下を向きます。
どちらも迷いがあって咄嗟にその行動がでてしまってる感がとてもいいですよね〜
これにもきっと意味があるんでしょう・・・
とこんな風に indigo la EndのMVはいつも凝られていて本当に大好きです。今回のアルバムだけでもどれだけ楽しませてもらったか。
楽しみ方は人それぞれですが皆さんも是非MVを観る時は、色んなことを考えて観るのをおすすめします!
おわり。