「だってしゃーないやん。そうゆうこともあるよ」

これは間寛平さんが言った言葉だ。
以前寛平さんが仕事で新幹線に乗る時、マネージャーさんが大遅刻したらしい。
普通なら寛平さんを待たすことなど許されないことだ。その時慌ててやってきたマネージャーさんを全く怒らなかったらしい。寛平さんはマネージャーさんを甘やかしているのではない。マネージャーさんを信頼しているからこそ受け入れてあげたと感じた。

この間、寛平さんの家にお邪魔させてもらった。そこにはたくさんの人が集まってご飯を食べお酒を飲んでいた。皆笑顔なのだ。誰一人つまらなそうにしてる人がいないのだ。

皆心から笑っていた。

寛平さんの人柄や器の大きさに人は集まり、人は笑い、楽しく過ごしていく。
当然俺も時間を忘れ自然に笑っていた。

俺は昔、時間があれば家の中で一人になり、他人との接触をなるべく避けてきた。それはこれから起こるすべてのものが面倒くさくて受け入れる自分がなかったから
だ。

でも俺は寛平さんに出会えたことで、人間って素晴らしい生き物だと教えてもらっ
た。

俺は人を喜ばせる職業に就いている。

人を愛さないと人からも愛されないと教えてもらった。だから俺は休みの日、一人でいることをやめた。外に出て色んな人に会って、色んなことに触れて接して生きていることを体で感じていきたい。