どんな宗教や文化や習慣が違っても世界中の人々は本当はわかってるはずだ。
“争い事は憎しみと悲しみしか生まない”ことを。

日々、俺たちは自分のことで精一杯で、当然自分のことが一番かわいいから自分の生活の充実を第一に考える。俺も浮かれた顔して毎日を終えている。

でも事実上イラク戦争はまだ終わっていない。コソボやパレスチナなど、世界ではたくさんの紛争が続いている。
たくさんの無力な子供たちは今、何が起こっているのか知らず血を流してゆく。
北朝鮮の人質問題や竹島問題など、所詮マスコミが扱い、騒がなければ俺たちは忘れてゆく悲しい存在だ。

俺はこの歳になって自らの知識不足を痛感し、恥を覚悟で、太平洋戦争や靖国神社の本などを読んでいる。中立の精神を持って読んでいるつもりだ。
人間と人間の衝突にはお互い言い分はもちろんある。お互い宗教や文化が違うから価値観や立場も違う。お互いが自らの行為を正義だと信じてやまないからこそ争いは起こる。

俺も日常、くだらないことで相手と口をきかなくなったり、ケンカすることもある。
自分の中にプライドだと思ってるものもあり、折れたり謝ったりすることが屈辱的に思ってしまい、ただ平行線をたどってしまうことがある。
子供の頃母親にも言われたことがある。

「負けるが勝ち」

その意味がこの歳になってやっと解り始めたような気がする。自らの体裁やくだらないプライドは捨て去り心を開き相手に歩み寄ることだと実感している。

お互いが憎しみあうことで何が生まれるのか。それは悲しい結末だけだ。
今俺に何ができるのか。小さな力でも忘れず持っていたい。
未来の子供たちのためにも。