吉田選手が泣きながらインタビューを受け

申し訳ないと、ひたすら謝っているときに、

インタビュアーが

「そんなことないですよ」

と声をかけた。

 

おそらく、ああしたインタビュアーは訓練を受けてきて、

メダリストの言葉を効果的に聞きだす質問を考えて

あの場に臨み、

自分の意見や感想などは極力言わないのだと思う。

 

だから

「そんなことないですよ」

は勇気ある一言だったのではないかなあと見ていた。

 

カウンセリングの場面では

大事なのは共感で、

その人の言葉を受けてつなげていくので、

ある意味その人の言うことを否定するような

否定するわけではないまでも、

違う言葉をかけることは基本的にしないけれど、

今日の

「そんなことないですよ」

はあの場面で、吉田選手にかける一番効果的な言葉だったように思えた。

 

その優しい投げかけで

はっと我に返ったかのように

その後は落ち着いてインタビューに答えていた。

 

人への言葉がけは、

奥が深いなあと。

勉強になった。