いやー・・・エントリーシートのピークは続いてます。

社会人基礎力の話をして、自己PRポイントのためにあれやこれやのエピソードを引っ張り出してあげて、起承転結でまとめあげることの繰り返し。

そうした作業の中で、自分の行動特性に気づいて「なるほどー」となっていく学生さんを見るとやりがいを感じる。


その一方で、難しいなーと思うのは志望動機。

原因はどこにあるのかなーと考えるのだが、やはり根本的に「仕事を知らない」ことが大きい。


「金融志望です」といいながら銀行の仕組みはよく知らなかったり。

「人と接する仕事なのでメーカーで営業がいいと思う」といいながら営業はすべて新規の飛び込み営業だと思っている。

会社説明会に行ったら、そこで働く人が具体的にどんな仕事をしていて、それをやる自分を想像したときに、できそうで楽しそうか考えながら聞くんだよ!と伝える。


でも、どこかリアリティがない。

仕事を聞いても、それを自分がやるとか、ぴんとこない。

で、志望動機にパンフレットからの言葉を書き写してしまう。


ただ、ある程度のアルバイト経験がある人や、インターンシップでかなりハードな(たとえばグループでディスカッションしながら何かを企業に提案するとか)経験をした人などは、説明会の話を聞くことで、その仕事と自分のマッチングが可能だ。


私はものすごくたくさんアルバイトをしていた。仕送りが7万円で家賃が4万だったからアルバイトしないと生活できなかったからだ。

家庭教師は4年間やっていた(中学生の女子の高校受験の数学を見ていた)し、DJのサークルだったので飲み屋(吉祥寺のぱぶ大学いも・・・懐かしい!)でDJをしていたし、大学近くのサークルの溜まり場のイタリアンレストランでウェイトレスやったし、NHKで事務のアルバイトもしていた。(NHKの時は当時はまだ珍しい「オアシス」というワープロが置いてあって、いつも1人で電話番しているだけでひまなので、ずーーーーっとそのオアシスのブラインドタッチの練習をしていた。もちろん後々ものすごく役にたった・・・。)

人に教えるのが上手だな、とか、人前で話すのも平気だな、とか、接客も(酔っ払いも)問題ないし、事務の仕事ではみなに「速いね・・・もう終ったの?」とよく言われたのでどうやら段取りやらなにやら得意らしいとアルバイトを通じて感じていた。だから、就職するときに、今でいう総合職にあたる女子と男子はなんの区別もないという会社を受けて受かって迷わずに行けたのも、

「なんか営業ってできれば避けたいけどできなくはないな」とわかっていたからというのは大きい。


学生さんでアルバイト先の接客でクレームを受けて、その後苦情処理報告書に全部目を通しているという子がいるが、この子はきっとどこへ行っても大丈夫だろうなーと思う。

店の売り上げが落ちたアルバイト先の居酒屋で、改善策を考えるために常連客にアンケートを取って店長に改善策を提案した彼も大丈夫だろう。

また、塾の講師をしている子は多いが、その中でも子ども同士の問題を解決している彼女もどこへ行っても大丈夫だろうあなーと思う。(ちなみにその彼女は1人で韓国へ行ってサウナみたいなところに泊まって韓国語を学ぶというつわものだ)


そうした人は、仕事というものの本質をわかっているように思うし、説明会で仕事の内容を聞くと、自分の経験と照らし合わせて、その仕事は自分にとっておもしろそうとか、できそうとか想像ができる。

就職するのが不安で怖い・・・という人の中に、アルバイト経験がほとんどない、という人が時々いる。いいからアルバイトしろーと言うのだが・・・。


で、志望動機とは何かといえば、その会社の仕事内容や業務内容を見て、それってやってみたいとか、できそうとか、おもしろそうとか、そうしたところから書くものなんじゃないかと思うのですが。