平成18年度の国民生活白書にあるデータで、なるほどな、というデータがある。


「あなたの理想とするライフコースはどれに一番近いですか?また実際はどうなっていますか(どうなりそうですか)」という問いに答えたものである。


ライフコース 一覧表はコチラ!


継続就業を理想とする人は、6割が継続就業していて、3割が再就職していて、つまり、9割の人が初志貫徹して働き続けているのである。もちろん、子どもや本人、家庭の事情で貫けない場合もあるが、やはり働きたいという気合が大事なのかな、と思ってしまう。


「21世紀出生時縦断調査」の第五回の結果がでた。中でも、注目なのは、就労状況のデータだろう。


就労状況

・出産1年前   正社員32.3%  パート16.5% 自営内職など 5.7%

・出産後半年  正社員15.7%  パート3.8%  自営内職など 5.5%

・4歳半      正社員 15.9% パート22.4% 自営内職など 8.7%


となっている。ちなみにこの正社員の「15%」の内容は、入れ替わりがなく、ほぼ同じ人らしい。なので、新たに正社員になった人はほとんどいないが、一方で、出産時に辞めなければ、続けているのね、と心強い数値である。

また、なんらかの形で仕事を始めた人が増えている。いったんは25.0%まで下がった有職率が、なんと47%まで上がっている。すごいですねー。2001年に出産した半数の人が働いている。

大企業を中心に、育児休業などの制度がどんどん改善されているので、より「出産時に正社員を続ける人」が増えるんじゃないかと思う。


いったん出産で辞めても、子どもを育てながら、生活と仕事のバランスをとりながらある一定期間はアルバイト・パートなどで仕事を続けていれば、全く仕事から離れていることに比べれば、ある程度子育てが一段落したときに、ステップアップしやすい。もちろん、出産後すぐに正社員を望む人向けに、正社員の職があることがのぞましいが、その役割はむしろ「出産で辞めずにすむ」という企業の取り組みから数値をあげてもらい、正社員は無理でも子ども中心にとりあえず働きたい、というママのニーズに応える職が増えて、そうした働き方が身近になるといいなあ、と私は思う。


*余談であるが、ある新聞で、「一度仕事を辞めた母親が正社員として再就職を求めても実現するのはまれとみられる」とこのデータから言っているが、それはちょっと飛躍じゃないかなと思う。まあ、子どもが生まれて一旦やめて、4歳になって再就職で正社員の職につくのはたしかに、大変かもしれないが、子どもが生まれてから働くときに必ずしも「正社員」を望むとは限らないというのは、去年の私の調査でもわかっている。(専業主婦が求める育児支援

どれだけの人が正社員を希望した結果の「アルバイトパート」「自営・内職」なのかを調査していないにの、予測から「出産後の再就職、正社員は困難」とかいうあたかも、皆が正社員を希望しながらできていない、といった見出しはやめてほしいなあと思うのですが・・・。