大学時代に想いを馳せながら・・・自分はどうしていたのかを振り返るために・・・エリクソンを復習してみた。
エリクソンのライフサイクル論によると、大学時代というか「青年期」は「自我の永続的な連続性・独自性=自我同一性(アイデンティティ)を確立する、とある。
そもそも、それぞれの段階に克服すべき危機があると仮定し、この危機を乗り越えるのに失敗すると「自我同一性混乱」が起きるとある。
自我統一性達成がなされない場合には3つのタイプがあって、
①早期完了=早々と親の示す価値観や考え方に同一化してしまう
②モラトリアム=大人としての責任や義務を猶予してもらう形で社会の中で試行錯誤する
③同一性拡散=大人としての義務を負おうとしないで、親に依存したままの状態を続けようとすること
とある(「発達心理学」武蔵野大学通信教育部)。
また、自我同一性達成がなされている人は、
①自分の成功や失敗を自分自身の能力や努力と結びつけてとらえやすい
②成熟した親密な対人関係を持つ確率が高い
とある(「発達心理学」岩波書店)
すごいなあと思うのは、これってエリクソンが考えたのは、1967年とか、ほぼ私が生まれた頃なわけで、でも、これを読むと、
「たしかに大学時代ってこういう時期で、この危機を乗り越えないとフリーターになったり、いつまでも親から離れられなかったりするよなあー」なんて思うわけなんで・・・つまり
時代や、環境や、国や文化が違っても普遍的なこと
であるということがすごいなあーと思うのである。
アイデンティティとは何か。
「自己とは何か」について真剣に検討して自分なりの回答を得ようとすること
大学時代とはそういう時期の「はず」なのである。
(早い人では高校時代もそういう時期の「はず」である)
その「はず」と書いたのは、どうも、そうしたことが希薄になっていやしないかい、その結果日本の社会が揺らいでいないかい、っていう思いが少しばかりある私なのでした。
私はといえば、友人と朝まで(時に飲みながら)、そんな話を尽きることなくし続けた、それが大学時代である。