夏休みが始まった。
長男は朝9時~夕方5時まで、お弁当を持って児童館の一角にある学童保育に、これから1ヶ月半通う。(しかし、学童保育は小学校3年生までだ。だから、小学4年生になると、1ヵ月半という長い期間の過ごし方は、親としても頭が痛い。)
学童保育は児童館の一部なので、4年生になり学童対象者でなくなっても、夏休み中は同じように学童で慣れ親しんだ児童館に行って友達とのんびり過ごすことができる。月曜日の児童館休館日だけを乗り切ればいいのだ。
お昼休みはごはんを食べに家に帰らなければならないが、本当であれば、高学年の子が、お弁当を食べられるスペースが児童館にあればなあ、と思う。そうすれば1人寂しく家でごはんを食べずに済むのになあ。
しかし・・・。
最近、すべての児童を対象にして、学校に放課後の遊び場機能を持たせ、それとともに学童保育を学校の中に移す、ということを実践している区がいくつかある。
うちの区でも、10カ年計画で、学童クラブは、小学校の中に入って児童館はなくなってしまう(正確には29館ある児童館が9つになって、それぞれが、高校生館だったり、子育て支援センターといって乳幼児親子対象の館になっていく。)
学校内に遊び場機能を持たせて、そこに学童保育が入るメリットはいくつかあるとは思う。
学校内であるから安全である(児童館への移動がないなど)、広い校庭を利用できるなど。
一方で、児童館ならではのメリットもあるだろう。
児童館は、学校ではないスペースだからこそ居心地がよい?(ずっと学校では気が休まらない)
また、うちの児童館は1階・2階は地域センターで地域の人との交流もあるがそうしたものもなくなるし、学童の児童が地域の人と一緒にやっていたお祭りなども、児童館がなくなったらどうなってしまうのだろう。
また、児童館では、中学生や高校生とも遊んでいるが、小学校の遊び場機能になったら、そうしたたての関係はなくなってしまう。もしくは、乳幼児の親が児童館を利用しながら、小学生の子や親と触れ合うこともなくなってしまう。
(乳幼児向けの施設は区に数箇所になるというが、前に専業主婦の調査でもやったが、子どものいる親の行動範囲は徒歩でも10分程度。児童館が近所だからこそ利用しやすいのであって、バスや電車を乗り継いでまでして頻繁にそうした子育て支援センターに通えるのだろうか。)
さらに詳しい話をすると、うちの子の小学校は三校が統合となるとともに、学童保育が100名規模になり、学校内に学童保育のスペースがとれないので、今の児童館が学童専用館となってし、一般の来館者は利用できなくなる。その建物の1階2階は地域センターだから、その一部を児童館に変えればいいのにというと、管轄が違うからできないと言われる。
だから、統合後は、夏休みに、長女が過ごす学童保育の場所には、高学年の長男は足を踏み入れることはできないので、兄妹と一緒に夏休みを過ごせない。長男は1人「学校の遊び場機能」を利用する。
これっておかしくない・・・?
さらに統合するわけなので、学校の区域が広くなり。その「学童専用館」から家に帰るのに、一番遠い子は徒歩で20分くらいかかる。さらに、その学童専用館となる児童館は学校から近い場所にあるわけでもなく、そこに行くのに二つの大きな道路を渡る必要があるのだ。学校の横にある区のスペースを学童保育の建物にすればと提案すると、そこは別の区の建物が建つという。その建物自体が不要というわけではないが、その建物は「そこの場所」である必要のないものなのである。
こうした区の計画って、どんなに地域の人の声を聞くと言っても、児童館をなくす計画はなくならないし、小さなところの要望を拾うにすぎない。
お金がないから・・・と言われても、区のお金の使い方を見ていると、そこにはお金かけるのに?と???ともなってしまう。
もちろん、預け先の学童保育がちゃんとあって、運営されていることには感謝はしている。しかし。必ずしもうちの区は、子育てにはやさしい区とは言えないようだと最近感じている。
国が少子化対策と言っている一方で、行政単位の取り組みには、疑問を持つことが多い。
