一枚歯の高下駄でもんどりころげる。
面白い話2
主人は、脳梗塞になってから
つらい時や落ち込んだ時は、
私を相手にブツブツ愚痴をこぼします。
本人はグチのつもりのようですが、
中には、面白い話がありますので披露します。
主人は集中力を高めるんだと称して、一枚歯の高下駄を購入し
これを履いて近くの公園で歩行練習をしていました。
発奮して下駄歩行を始めた訳は、古武術の本を読んで、
集中力を高めるには、
高下駄を履いて歩いたらいいという箇所に感動したことのようです。
主人は、好き嫌いがはっきりし、
教科書どおりのリハビリのやり方には興味がないようです。
危険な状況に自分を追い込むと、
自分を守るために本能的に
神経や脳細胞が活性化するという
文章がえらく気に入ったみたいです。
やってみたら大変だったらしくて、
怖くて怖くてたまらず、
転ばない一点に神経を集中しして行ったようです。
しかし、実際は、なんどももんどりうって
転げることの繰り返しで、
最終的には、左足を捻挫したようです。
捻挫した時に、車に乗って帰ろうとしたとき、
歩行練習中にキーを落としたことに気づき、
時間的には、落陽間近だったので、
足は捻挫で、普通には歩けないのに、
キーを捜さないと家に帰れないとパニックになり、
薄暗い遊水公園の中を腹ばいになって必死にキーを捜したようです。
周りの子供たちは、その様子を見て、クスクス笑っていたそうです。
真っ暗になる寸前にやっとの思いでキーを捜し、
安堵と惨めな気分で公園から、びっこをひきひき、
主人はしょんぼりと帰ってきました。
リハビリには分相応以上のことには、
無理をせずに頑張るなということが
巷では言われているのに、
主人はこれが分かってなかったみたいです。