小さい頃のバイトといえば子守です。
田舎の田植えの頃は、どこの家でも忙しく、
特に 赤ちゃんのいる農家の母親は大変です。
近所のおばさんに頼まれて、子守をした時、
一緒に、山の田んぼに行き、一日赤ちゃんをおんぶします。
2時間毎に オッパイを飲ませたり、オシメを取り代える時だけ、
赤ちゃんを下ろします。
これが、3~4日続きます。
田舎では子守のバイトのお金は滅多に支払われません。
夕飯をご馳走になるだけです。
体力のありそうな子は、農繁期、いつも 当てにされます。
ヤギのミルクを配達したこともあります。
ヤギの子が生まれた後、母ヤギは毎日、2升の乳を出します。
それを 4合ビンに詰めて、
産後のオッパイの少ない母親に届けるのです。
ひとビン20円くらいだったでしょうか、、
ヤギの乳は濃厚で、4~5倍に薄めて、
人の赤ちゃんに与えます。
田舎の若い母親は野良仕事がきつくて、
産後のオッパイの出が良くなかったように見えました。
今の母親の楽なこと、比べ物にならないくらいの差があります。
ニワトリの玉子を集めたことも、、
我が家の10羽のニワトリ、
殆んど毎日、一羽で一個、産卵します。
それを、モミガラを敷いた箱に並べて、農協へ納品します。
一個一円の玉子は、毎回10円となり、
農協の通帳に入金されます。
貴重なアルバイト収入源となりました。
珍しいバイトは、クリスマス用の白い岩コケ集めです。
これは 町に住む外国人が使うのだとか、、
1kg50円(?)だったような、、
コケはよく乾燥させて使うので、
中々、1kg採取するのは大変でした。
又、集め始めの記憶はあっても、
納品した記憶がないのが、不思議!!
途中で、やめたのかもしれませんね。
秋になると、山の椎の実を拾って、町の料亭に。
1升20円くらいでしょうか、、
自然の恵みとはいえ、椎の実は小粒なので、
一升拾い集めるのは大変なことです。
春先に沢山の花を着けている椎の木の場所を覚えておくことも
秋のスムーズな収穫につながります。
これは 何に使われるのか、不明です。
田舎では、椎の実は乾煎りして、おやつに良く食べました。
お米の味がして、美味しい白い実です。
親に強制されたわけでもないのに、子供同士で誘い合い、
結構、楽しくバイトしていたことが、懐かしいですね。