ジャズ・ギターの新たな地平を切り拓き、その可能性を押し広げた天才、パット・マルティーノ。強烈なピッキングと息もつかせぬロング・フレーズで聴く者を興奮の渦に巻き込んできた。2021年11月1日に逝去。享年77。


●El Hombre
1967年に名門プレスティッジ・レコードにて吹き込んだパットの代表作にして、グラント・グリーンからの影響が窺える1967年のデビュー・アルバム。彼はまだ22歳で、将来有望なギタリストであることを世に広く知らしめた。トゥルーディー・ピッツのオルガン演奏が大きくフィーチャーされている今作には、60年代半ばのソウル・ジャズの典型的な美学が吹き込まれている。
■収録曲
01.Waltz For Geri
02.Once I Loved
03.El Hombre
04.Cisco
05.One For Rose
06.A Blues For Mickey-O
07.Just Friends
 
■Personnel:
Pat Martino – Guitar
Trudy Pitts – Organ
Danny Turner – Flute
Mitch Fine – Drums
Vance Anderson – Bongos
Abdu Johnson – Congas

● イースト!
スリリングで清新な魅力に満ちた1968年の代表傑作。この作品はタイトル通り東洋的な雰囲気の作風。起伏と変化に富んだタイトル曲などは非常に聴き応えがある。特筆したいのはコルトレーンの「LAZY BIRD」で、オクターブ奏法などを取り入れたスピーディで流離な展開は、彼の才能の凄さを物語っている。

■曲目
1.イースト
2.トリック
3,クローズ・ユア・アイズ
4.パーク・アヴェニュー・ぺティート
5.レイジー・バード

Pat Martino - guitar
Eddie Green - piano
Ben Tucker - bass, tambourine
Tyrone Brown - bass (track 1)
Lenny McBrowne - drums