観るたびに新しい発見がある『七人の侍』だが、四方田犬彦氏の本を読んでじっくり観ると更に面白い。スケール、アクション、人間描写、カメラワーク、シナリオにおいてこの映画を凌ぐリメイク作品は絶対作れないとつくづく思う。まず、役者たちの顔が今とは全然違うのだ。



日本映画を代表する古典的名作として,幾重にも栄光の神話に包まれている黒澤明の『七人の侍』は、世界のいたるところで,いまなお現代的なテーマとして受容され、その影響を受けた作品の発表も続く。制作過程や当時の時代状況などを考察し,映画史における意義,黒澤が込めた意図など,作品の魅力を改めて読み解く好著である。