> 皆様はじめまして。事務所は、現在「屋内退避」区間の南相馬市にあります。ここ
のところ、平均睡眠時間が2~3時間程度という日々が続いています。
>  さてさて、何故にここまで?と思うほど、原子力災害への恐怖ってすごいんですね
。さきほどのNHKニュースでもありましたが、こちらでは、ガソリンが全く入りません
。タンクローリーの運転手が入るのを拒否しているとか。市長が全国放送で声を荒げて
ました。
>  これまでの経過を振り返る余裕がようやく出てきましたので、さわりを紹介したい
と思います。Yahooの履歴をたどると、「12日午後3時36分頃、福島第一原子力発
電所1号機建屋付近で、ドーンという大きな爆発音とともに白煙が上がり、原子炉建屋
が骨組みを残して吹き飛んだ。」と出てきます。そのまさに翌日、3月13日は、原発
から5kmの距離の「オフサイトセンター」に医療対策班長として詰めました。老健施
設など、避難区域から逃げ遅れた人達のスクリーニングの優先順位を決め、放医研の先
生を現地に派遣しました。
>  夜の仕事は救急患者のサーベイと除染でした。周囲の病院はすでに職員は避難し、
「もぬけの殻」となってしまっていました。患者を受け入れられる状態の医療機関でも
、サーベイで「汚染なし」のお墨付きを与えないと受けてくれない状況でした。そこで
、救急車は必ずいったんセンターに立ち寄り、その後医療機関へ向かうという段取りで
した。放医研スタッフがサーベイと除染、私が雑ぱくな全身状態の把握と役割を分担し
ました。6人の患者を23時~翌2時の間に受け入れ、その間、外にほぼ出ずっぱりの
状況でした。久し振りにERを体験し面白かったのですが、印象深かったのは、保健所へ
の帰庁時、職員にサーベイしてもらったところ、靴底以外、全てバックグラウンドレベ
ルであったという事実でした。センターの続きの仕事をそのまま持ち帰り、逃げ遅れた
人達840名のスクリーニングを保健所として受け入れましたが、全て10万cpm未満。そん
なもんです。
>  長くなりましたが、要するに何が言いたいかというと、皆様はサイエンティストで
しょう?科学的根拠の全く無い無駄なスクリーニングや、「福島から逃げてきた人への
スクリーニング」なんて、汚染地域みたいな言い方を許容してほしくないのです。むし
ろ、本庁等の担当者に無駄な労力、金、時間を費やさないこと、最大の被災地である福
島原発立地地域への偏見を取り除くような啓発を是非、お願いします。ただ、私も経験
がなければ分からなかったとは思いますが。。。。
>
>
> 〒975-0031
> 福島県南相馬市原町区錦町1-30
> 相双保健福祉事務所(相双保健所)
> URL:http://www.pref.fukushima.jp/sosohofuku/
> ℡:(直通)0244-26-1321 FAX0244-26-1332
> 副所長(保健所長)笹原賢司