三陰交のツボについて。

 

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※せんねん灸さんより引用

 

治療所へ来られる患者さんの中で

「三陰交は堕胎のツボなんじゃないですか?」と、

ネットなどの情報をみたと聞かれることが時々あります。

 

昔の中国の書物に、

「三陰交を瀉し、合谷を補い堕胎した。」という記載があります。

しかし、それには続きがあるのです。

 

「三陰交を補い、合谷を瀉すと血が旺盛になり、気は衰し、結果として安胎となる。」

と記載されており、つまり三陰交は堕胎のツボではなく安胎のツボでもあるのです。

 

みなさんご存じの通り、中国では一人っ子政策が施行された時代があります。

この時、産婦人科での中絶手術を減らすべく、中医学の医師が堕胎目的で

当時は禁じられていた「三陰交」と「合谷」を使い、鍼灸施術を行い統計をとりました。

 

300人の妊婦に対し、妊娠3ヵ月から10ヵ月まで施術を行い、

施術を行わなかった妊婦との比較をするという調査です。

 

鍼灸を受けたうち294人が、受けなかった妊婦より、

出血や陣痛がきてから出産までの時間が少なく、安産だったという統計になり、

鍼灸はむしろ安産に導くという結果がでました。

 

現在「三陰交」が別名「女性のツボ」と呼ばれ、婦人科治療で有名なのは言うまでもありません。

事実、三陰交にお灸施術を続けた妊婦さんは、一般の分娩と比べて出血が抑えられるという

データも出ています。これは、命がけで出産される妊婦さんにとって大変重要な情報です。

 

しかし!悲しいかな、、、地震などの災害や、今回のコロナ禍でもありましたが、

ネットなどの情報は、不安要素のある情報や誤った情報の方が速く広く伝わってしまうものです。

トイレットペーパーなどが一時期なくなってしまったのが記憶に新しいと思います。

都市伝説が真実のように伝わり、安産へ導く正しい情報が埋もれてしまうのは本当に悲しいものです。

 

この記事を読んで下さった方で、「三陰交は堕胎のツボ。」

と言っている人を見かけたら、是非「違うよ~!」と、教えてあげてくださいね♪

 

最後まで読んで下さり、ありがとうございます。

当院では、引き続きコロナ対策をとり、診療しております。