師匠の占例 1
私が通っていた横井教室では、集った弟子達が自分でとった易の判断に迷った時など、師匠に易を判断してもらうことがよくありました。
今、録音しておいた師匠の音声を聞き直しているのですが、そんな中にその場で師匠に判断してもらった占例がけっこうあるので、この中から面白いものをピックアップして記録しておこうと思いました。
固有名詞などは一切伏せておきますが、周易を学ばれている方の参考になれば幸いです。
ある女性の依頼。
息子が三人おりますが、誰一人として結婚しようとしません。この先、この子達は結婚するのでしょうか。
占的は、三人それぞれの「当面の結婚運」そして「方針」です。
長男の当面の結婚運 水雷屯 六二
この場合は周易を知っている方ならすぐに答えは導き出せるでしょう。方針占は取りませんでした。
次男の当面の結婚運 乾為天 九五
方針 天水訟 初六
三男の当面の結婚運 火山旅 九三
方針 雷水解 九二
師匠の判断は、「長男、こいつは7年以内に結婚する。次男、こいつは全く結婚する気が無いな。三男、こいつは今、あちこちの女と遊ぶのが楽しいからまだ先だろう。でも、その女の中の一人と、いつかくっつくよ」でした。
周易をよくご存知の方であれば納得していただける、さほどひねった答えでも無いとは思いますが、私なりに師匠の判断を解説してみたいと思います。
まず長男さん。得卦は水雷屯六二ですから、この爻辞に「十年にして乃ち字す」とあるように、希望が叶うまでに十年必要である、ということ。
これを7年以内というのは、易聖と言われた高島嘉右衛門が、幕末に投獄される際、無事に戻ってもられるかどうかを占った際に出たのが、この水雷屯六二だったそうで、彼は7年で戻ってもられたことから、水雷屯六二は10年ではなく7年で難問も解決する、という見解になったそうです。
そして次男はなぜ結婚しないと判断したのか。これは乾為天九五、そして方針占の天水訟と合わせて考えれば、さほど難しくは無いでしょう。
乾為天には龍が登場しますが、初爻から始まって五爻では念願かなって天高く飛び上がります。
これを絶好調の状態と見るか、既に希望を達成してしまってもうやる事が無いと見るか、判断に迷うところではありますが、天水訟はすれ違いを意味しますから、この場合は次男さんは今の生活に満足しきっていて、今更結婚なんて・・・と思っているのでしょう。
三男さんの火山旅九三は爻辞を読むとひどいことが起きそうに思えますが、師匠の判断では卦の意味、つまり旅ということに重点を置いているのでしょう。
旅というのは一カ所にずっと留まっていることはありません。何カ所も場所を移動します。
そこで複数の女性と交際していて、今は落ち着く気持ちは無いだろうと判断。
しかし方針占は雷水解九二。大きな獲物を仕留めることが出来る、という意味から、いつかは落ち着いて一人の女性と結婚することになるだろう、と判断されたのだと思います。
この場合、爻よりも卦の意味を強くとられていますね。
我々門下生も「卦が70%、爻は30%」とよく言われました。
師匠の易の判断の中では、比較的分かり易い事例ではないかと思いますが、これを瞬間的に判断される切れ味の鋭さは、最晩年になっても変わりませんでした。
そんな師匠に少しでも近づけられるように精進したいものです。
今、録音しておいた師匠の音声を聞き直しているのですが、そんな中にその場で師匠に判断してもらった占例がけっこうあるので、この中から面白いものをピックアップして記録しておこうと思いました。
固有名詞などは一切伏せておきますが、周易を学ばれている方の参考になれば幸いです。
ある女性の依頼。
息子が三人おりますが、誰一人として結婚しようとしません。この先、この子達は結婚するのでしょうか。
占的は、三人それぞれの「当面の結婚運」そして「方針」です。
長男の当面の結婚運 水雷屯 六二
この場合は周易を知っている方ならすぐに答えは導き出せるでしょう。方針占は取りませんでした。
次男の当面の結婚運 乾為天 九五
方針 天水訟 初六
三男の当面の結婚運 火山旅 九三
方針 雷水解 九二
師匠の判断は、「長男、こいつは7年以内に結婚する。次男、こいつは全く結婚する気が無いな。三男、こいつは今、あちこちの女と遊ぶのが楽しいからまだ先だろう。でも、その女の中の一人と、いつかくっつくよ」でした。
周易をよくご存知の方であれば納得していただける、さほどひねった答えでも無いとは思いますが、私なりに師匠の判断を解説してみたいと思います。
まず長男さん。得卦は水雷屯六二ですから、この爻辞に「十年にして乃ち字す」とあるように、希望が叶うまでに十年必要である、ということ。
これを7年以内というのは、易聖と言われた高島嘉右衛門が、幕末に投獄される際、無事に戻ってもられるかどうかを占った際に出たのが、この水雷屯六二だったそうで、彼は7年で戻ってもられたことから、水雷屯六二は10年ではなく7年で難問も解決する、という見解になったそうです。
そして次男はなぜ結婚しないと判断したのか。これは乾為天九五、そして方針占の天水訟と合わせて考えれば、さほど難しくは無いでしょう。
乾為天には龍が登場しますが、初爻から始まって五爻では念願かなって天高く飛び上がります。
これを絶好調の状態と見るか、既に希望を達成してしまってもうやる事が無いと見るか、判断に迷うところではありますが、天水訟はすれ違いを意味しますから、この場合は次男さんは今の生活に満足しきっていて、今更結婚なんて・・・と思っているのでしょう。
三男さんの火山旅九三は爻辞を読むとひどいことが起きそうに思えますが、師匠の判断では卦の意味、つまり旅ということに重点を置いているのでしょう。
旅というのは一カ所にずっと留まっていることはありません。何カ所も場所を移動します。
そこで複数の女性と交際していて、今は落ち着く気持ちは無いだろうと判断。
しかし方針占は雷水解九二。大きな獲物を仕留めることが出来る、という意味から、いつかは落ち着いて一人の女性と結婚することになるだろう、と判断されたのだと思います。
この場合、爻よりも卦の意味を強くとられていますね。
我々門下生も「卦が70%、爻は30%」とよく言われました。
師匠の易の判断の中では、比較的分かり易い事例ではないかと思いますが、これを瞬間的に判断される切れ味の鋭さは、最晩年になっても変わりませんでした。
そんな師匠に少しでも近づけられるように精進したいものです。