よなかタクシーにて | ハタタケル 1日1回幸せブログ[ハタぶろぐ]

よなかタクシーにて

 
ちょっとよいはなし。
 
夜遅く、とあるタクシーにのったときの話。
運転手さんがどれそれとなく話しかける。
   
「今日はもうあなたで
最後にしようと思ったんだよ。」
 
「あ、そうだったんですか。
すみません。」
 
「いやいや。おにいちゃん、
どこから来た?」
 
「僕ですか?
出身は長野ですよ~。」
 
「へぇ、俺は沖縄なんだー
もう今から25年前ぐらいだけど。」
 
「沖縄いいところですよねぇ。
東京は色んなお客さんいるんじゃないですか?」
 
「うーん、そうだねぇ。大抵はいい人だよ。
だけどね、変な人も多いから
そういうのは乗る前からわかるね。
「あ、こいつおかしいな」って思うと
大抵そうなるもんね。」
 
「でも、そういうのって
大変じゃないですか?」
 
「もちろん、大変なんだけれどさ、
なんだかそういうのみると
かわいそうになってしまうんだよな。」
 
「なんでですか?」
 
「会社では色々と我慢していることが
あるんだろうなって。
こういうところでしか、
えばれないんだもの。
もっと幸せに過ごすことができれば
いいのになって。」
 
「そうですよね。いいこともわるいことも、
最後は結局自分で決めているんですよね。」
 
「そうそう、でも、大抵はやっぱり
いい人たちなんだよ。
日本もまだ捨てたもんじゃないよ。」
 
「きっと運転手さんがそういう人たちを
引き寄せているんですよ。人徳ですね。」
 
「そうかね。じゃあお客さんもそうだね。」 
 
「あはは。これも縁ですね。」
 
 
ちょっとしたことで人は心を温めることができる。
幸せって結構自分の心で
決めているものなんだよね。
 
僕はタクシーを降りました。
ちょっとお金を多めに渡してねニコニコ