12月か12月…気が滅入る…
本日の解説は…
2002年作…
No.73~No.78…No.81…「奇妙な生き物」…
本当は英語のタイトルですが…
この文章が合ってるのかいまいち自身が無いので…
描いてるときに使っていた日本語で解説します…
この絵を描こうと思ったキッカケは…
確かこの頃…自分で絵本を作ると言うのが流行っていて…
それ専用の本なども本屋さんで売っていたり…
子供の為に絵本を作る人や写真を貼ってアルバム風にする人など…
みんなそれぞれ楽しんでいた…
出版社でもオリジナルの絵本を募集して…
優秀作品は実際出版されたと思う…
自分はこういう画風なので…一般的選考には絶対通らないと…
(これじゃないけど…もっと専門的な雑誌に応募したことはある…)
でも…自分も描いてみたいと…
”エドワード・ゴーリー”の絵本に出会ってから思うように成り…
それで応募とは関係なく…オリジナルの絵本(の絵)を描こうと思った…
絵本を描く上で…まず必要なのはストーリー…
この頃の自分は…
今ほど本好きでは無かったので結構考えてたけど…
ある日ふっと…
「自分…良い話描こうとしてないか…」と気づき…
今までの考えを止め…自分らしいストーリーを考えることに…
そうしたらすぐ思いついた…
テーマは…”トモダチ”…
テーマだけ見たらだいぶ自分らしくないけど…
内容は自分らしい…
最初に大まかなストーリーをノートに書く…
あ…してなかったかも…
あの頃の自分は若かったから…記憶力に自信が有った…
というより…面倒事は悉く省いてた…
今も省きがちだけど…
兎に角…ストーリーは決まったので…
絵を描く場面を何コかに分けます…
「ただ内容を表すだけの絵じゃちょっと詰まらない…」
かと言って…派手さだけを求めて描いては”絵本の絵”に成らない…
と言うわけで…
場面を表しつつどこかに面白みも入った絵思いつく…
ストーリーはけっこう単純なもので…場面分けすると3つに分かれる…
部屋・庭・どこか…
そして登場人物は2人…
しろいの・くろいの…
「これは…それぞれ違うキャラクターで同じ場面が描けるのでは…」
と言う訳で…
このような…同じ3つの場所の違う3場面の作品が出来ました…
因みに…絵はストーリーの順番に成っていません…
くろいのの話(-Black Box-)…しろいのの話(-White Box-)…
と言う感じで別れています…
ストーリー順に並べると…
No.81→No.76→No.77→No.74→No.75→No.78→No.73…
同じ場面で分けると…
No.73×No.76…No.74×No.77…No.75×No.78…
同じ場面は…
最初に”しろいの”を描いて…トレースして”くろいの”を描きました…
(No.75とNo.78は…トレースしてない…)
人間的な手足にしたのは…この世界で起きてる話にしたかったら…
と言うより…
どこかの知らない生物の話にしたくなかったのかも…
前にも書いたけど…
自分は人間嫌いだけど…人間の滑稽さと言うのは好きで…
Dirが…”人間の痛み”を表現すると言うのを…
バンドのコンセプトにしてるように…
自分は…”人間の滑稽さ”と言うのを…
テーマにしてたかもしれない…
Dirみたいに明確に理解してやってたわけじゃないけど…
だから…話を考えるときもモヤっとした感じを残したかった…
読んだ後どこかすっきりしないような…
良い奴も悪い奴も居ない…
何一つ残らない…
それが全てとは言わないけど…
その部分を見ない聞かないフリすることは…自分でも多いかなと思う…
何も残らない=意味が無いと捉えがちだから…
実際はそれの繰り返しの中に…偶然意味が有ることが生まれるんだと思うけど…
だから…このストーリーも意味が無いです…
でも…どこかに…
”しろいの”・”くろいの”に当て嵌まる人が居るんじゃないかと思います…
それでも…意味が無い人なんて居ないでしょう…
居ないんです…
そのことに気付いてるか気付いてないかは…また別の話だけど…
だからこれも…”意味のある無意味な話”…
昨日…「オリジナルは無心すぎて解説不可…」と描いたけど…
割と頑張ってるのも有った…
=「奇妙な生き物」=
しろいのはひとりぼっち…
「さみしい…」
ある日、トモダチの種を植えることにした…
「トモダチできる…」
しばらくすると、種から芽がでた…
「トモダチトモダチ」
くろいのはともだちに成ろうと、しろいのに襲いかかる…
「トモダチ」
しろいのは、驚く…
「ひぃ…なんで…どうして…」
部屋に逃げ帰ったしろいのは、悲しみのあまり、自分の頭を打ち抜きます…
「かなしい…」
くろいのは、死んでしまったしろいのを引きずって行き…
永遠に殴りつづけました…
「トモダチトモダチ」
おしまい…
くろいのは悪い奴か…
しろいのは愚か者か…
では、さいなら…
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