■2003/07/03 Thu  



 神戸の災害は、地震だけではなく、水害も多いのだということを、神戸に住んでからはじめて知った。六甲山から大阪湾に一気に下る何本もの川(東灘近辺では、東から芦屋川、住吉川、石屋川)が、雨が続くと氾濫するのである。大きな被害を出した水害は、もう何十年の昔のことなので、地元以外では忘れられているに過ぎない。
 傾斜地では、土砂崩れも怖い。我が家も深い谷の上に建つ。眺望は抜群だが、それは土地が平坦ではないということを意味する。ここに住むことに決めたときにも、唯一の懸念はそれだったのだが、周囲を見渡してみれば、もっとすごい斜面に建つ家がいくらでもある。六甲山麓で傾斜地でない土地など、見つける方が難しいのである。我が家が崩れるときには、山の手一帯は全滅であろう。死なばもろともだ--と開き直っている。
 それにしても、これだけ雨が続くと、日本全国、きっとどこかで土砂崩れが起きるに違いない。雨はなくてはならないが、多すぎても迷惑だ。いくら科学が進んだといっても、天候さえままならないのだから、人間なんて所詮無力な存在である。