野暮用を済ませてから、画廊「アトリエグランテラス芦屋」へ、前田俊幸個展を見に行く。前田さんとは面識はなかったのだが、春に会ったK君から、画家の友人の話を聞いていた。彼も小品を持っていたが、目を見張るものがあった。そんなわけで、今回、芦屋で個展と聞き出向いた次第である。すべて静物であるが、むろんただの静物ではない。写真はネットからのコピペだが、実物の立体感、質感、色彩感はとても写真で表せるようなものではない。ご本人にも挨拶し、いろいろと話を伺う。画家の知り合いには、昔SF作家の堀晃さんに紹介頂いた同姓同文字の堀晃(ひかる)さんがおられ、あの頃はバブルがはじけたとはいえまだまだゆとりがあったので、何点か購入し、今もリビングなどに掲げているが、残念ながらこのご時世、下流老人の縁を覗く身としては、画廊での目の保養がせいぜいである。「アトリエグランテラス芦屋」も、日頃よく前を車で通っているのだが、閑静な住宅街の奥まったマンションで、よもやこんなところに画廊があるとは思いもよらず、新しい発見であった。芸術は贅沢品であるかも知れないが、心豊かな生活のための必需品でもある。

