■2004/10/28 Thu  



 のっけから下品な表現で恐縮だが、「評論家なんか糞喰らえ」である。連れ合いの言葉を借りれば、「弾けもしないくせに、偉そうなこと言うな!」
 かくいうぼくも、弾けないどころか音楽はずぶの素人。それゆえ、偉そうなことは露も言えないのだが、それでも、日本のクラシック演奏会は、ちょっとおかしいんじゃないですかと憤懣を述べたい。
 そもそも誰のための演奏会であろうか。弾き手ではなく、聴衆に決まっているではないか。コンクールに優勝して有名になって、マスコミが囃し立て、リサイタルを開けば神業のように情緒もムードもなくひたすらアクロバットのように指を動かし、そしてミスなく弾けましたどうですか、とふんぞり反っている。そんな弾き手に共感も覚えず拍手をする聴衆も聴衆である。日本のクラシックが、知的な楽しみ場ではなく、自分勝手な弾き手と評論家の箱庭と化しているのはむべなるかなである。高い金だけ取って、楽しみを与えな