あるとき、隣の部屋に中年女性が引っ越してきた。

豊満な体型を揺らしながら、荷物を運んでいる。

 

「手伝いましょうか・・・」

汗だくな額を拭いながら、笑顔で「じゃ~お願いします」と

笑顔で返された。

 

「エレベーター」のない小さなアパート

下に停めてある軽トラックから荷物を取り出し

「ごめんなさいね・・・これ持って行って・・・」

 

引っ越しが終わるとお礼にと食事をご馳走してくれた

 

「私、安西千代宜しくね・・・」

仕事は理容師、君は・・・「僕は会社員、今日は代休なんだ」

「いいね・・・サラリーマンか・・・」

 

ありきたりの会話をして、一応「LINE」交換して

その日はそれで終わった

 

数か月後、僕は千代さんの部屋で食事をご馳走になっていた

ベランダに干された「理容師のユニフォーム」が風で揺れている

あまりお酒が強くない僕は千代さんのペースについていけず

早々に酔ってしまった。

 

「ねえ・・・髪切って上げようか?」

唐突に話しかけてきた、顔を近づけて強引に抱き寄せられて

「千代さんの唇が重なってくる」

生暖かい口蜜が僕の中に溶け込んでくる

 

「う・・・・」

千代さんは僕の顎を持ち上げて、濃厚な接吻を続けている

「だめ・・・触っちゃ!」

手の甲を叩かれてしまった

 

「彼女がいない僕は千代さんに抱かれている」

 

いきなり髪をつかまれて、「短くしようね・・・」

 

「はい!」でしょ・・・

 

そう耳元で囁かれながら、息を吹きかけてくる

「あ・・・・はい!」

 

「それでいいわ・・・」

勝ち誇った表情で上から目線で僕を睨みつける

 

そういえば、しばらく切っていない髪はボサボサだった

 

千代さんは僕の顎を持ち上げて、口移しでワインを飲ませてくる

 

「のどが苦しそうに声を上げる」

 

相当酔っている状態で、台所に椅子を置き散髪の準備をしている

 

「大丈夫・・・可愛い髪形にして上げるね」

 

「ほら!ここに座って・・・」

 

椅子に座ると、千代さんは黒いランジェリー姿になった

 

「ちょっとここに来て!」洗面台に頭を強引に押されて

水を掛けた「ジャ~・・・」

 

「いいわ!」櫛で丁寧に髪を真っすぐ梳かした

 

「うん・・・ボブがいいわね・・・ここ刈り上げて!」

 

耳が隠れるくらいの長さまで伸びていた

 

白いクロスを首に巻いて、耳たぶ辺りで真っすぐハサミを入れた

 

素早く「ジョキジョキジョキ・・・」と切り刻んでいく

 

後ろもそのまま横に真っすぐ揃えながら、だんだん上がっている

 

「前下がりのワカメちゃん・・・」

 

冷たい笑顔で僕を見ながら「恥ずかしい散髪は続く」

 

耳たぶから後頭部は耳の付け根あたりで揃えている

 

「これ!私のお気に入り」

そう言いながら銀色のバリカンを動かし始めた

「カチカチカチ・・・」

「カチカチカチ・・・」

剃られるように青白い刈り跡が残る

 

巧みな手さばきで

「カチカチカチ・・・」

「カチカチカチ・・・」

 

「お~さすが!」自画自賛「うまい!」

 

僕の前に立つと前髪は鼻辺りまで伸びていた

 

「ジョキリジョキリジョキリ・・・」

「ジョキリジョキリジョキリ・・・」

 

額の真ん中から少し上で真っすぐに揃えた

 

「いいわ!可愛い!」

そう言いながら僕は千代さんにワカメちゃんカットにされてしまった

 

「お風呂で流して上げる・・・」

そう言いながら僕を全裸にして浴室へと手を引っ張った

 

「ここにお座り!」

小さな椅子に腰掛けると、シャワーで髪を流してくれた

 

「あら!ここも綺麗にしなきゃね・・・」

そう言いながらアンダーヘアにもバリカンを入れ始めた

「カチカチカチ・・・」

「カチカチカチ・・・」

ちょっとだけ残すわね・・・

 

その後、石鹸をつけて剃られてしまった

 

千代さんはランジェリーを脱ぐとアンダーヘアは見事なまでも

ツルツルに剃られていた

 

「それを見て興奮している僕はその後を覚えていない」

朝、起こされるまでは・・・

「遅刻しちゃうぞ・・・」

同じ布団で眠る僕をそう言いながら起こしてくれた

 

「朝食作ったから食べて・・・」

 

ようやく二日酔いの体を起こさせて

洗面台で顔を洗った

 

「えっ!髪。。。。」

「千代さん!ねえ、僕の髪、おかっぱ・・・」

「そうよ!昨日どうしてもその髪型にしたいって言うから」

「切って上げたの・・・」そう言いながら合わせ鏡で後ろを見せた

 

「えっ・・・」恥ずかしいよ・・・

 

千代さんは僕を抱きしめて

「大丈夫!変じゃないよ・・・可愛いわ・・・」

 

僕はためらいながらも朝食を食べて、自分の部屋へ戻り

何とか髪を弄るも、短い前髪のせいでどうすこともできない

 

「仕方ない前髪は上げよう!」

横も後ろに強引に流して・・・何とか固めた

 

会社に行くと、一応は「髪切ったの・・・」と言いながら

女性社員が寄ってくる

 

「ねえ!おかっぱだよね・・・」

そう言いながら固めた髪を弄り始める

 

「凄い!ワカメちゃんカット!」

後頭部に刈り上げを撫でられる

 

「やめてよ・・・」

 

あまり強く言えず、あだ名は「ワカメちゃん」と付けられてしまった

 

帰りの電車の中も周りの視線が気になる

 

「ねえ・・・凄いね」小さな声が聞こえてくる

 

耳が真っ赤になりながらようやく家に着いた

 

着くなり、千代さんの部屋に強引に入れられてしまった

 

「髪形どうだった!」いいでしょ

 

「ねえ・・・髪切って!恥ずかしいよ」

 

すると千代さんは「いいわよ!」でも後頭部の刈り上げからすると

「丸坊主しかないわね・・・」

「頭丸めるしかないね・・・」

 

そう言いながら台所の椅子に座らせて素早くクロスを巻いた

黒い大きなバリカンが既に用意してあった

 

「ほら!・・・僕の口に唇を重ねてながらバリカンの電源は入れられた」

 

「ビュ~ンガリガリガリガリ・・・・」

「ガリガリガリガリ・・・・」

「ガリガリガリガリ・・・・」

 

頭を回しながらいちばん短い刃のバリカンは僕の頭を丸め上げた

 

丸坊主の頭を千代さんの手で叩かれる

 

「バシバシ・・・・」せっかくの作品が台無しよ!

 

そのままクロスを外されて、台所の水道で頭を洗われた

 

「定期的に坊主ね・・・」

冷たい笑いの千代さんは僕を正座させて、上から目線で呟いた