何もないように見える 空間


見なれた リビングや 
住みなれた 町並みの 中にも


そんな中にある
昔から ここにあるもの 
       


わたしが 生まれる前から
わたしたちが ここに暮らす以前から


ずっと変わらずに
静かに 佇んでいるもの があるんだろう


それは
何かを声に出して言うたびに
言葉にして 何かを綴る ときに


そこに現れて


言い放った 言葉そのもの の意味よりも
書き綴った 文の 内容 よりも


そのことによって
浮き彫りになっていく ある想い


その想い こそ
ひとつひとつ ていねいに
拾い上げてゆきたい もの なんだ